『呪術廻戦』に登場する特級呪霊「ダゴン」は、渋谷事変において圧倒的な術式と領域展開を見せた強敵の一人です。
本記事では、ダゴンの術式「死累累湧軍」や領域展開「蕩蘊平線」の能力、呪胎から変態までの進化、そして禪院甚爾との戦闘での敗北・死亡理由について詳しく解説します。
すでに明かされている公式情報をもとに、ダゴンというキャラクターの全貌を知りたい方に向けた完全版まとめです。
- ダゴンの術式や領域展開の詳細な能力
- 渋谷事変におけるダゴンの戦闘と敗北の経緯
- ダゴンのキャラ設定や声優などのプロフィール情報
ダゴンはなぜ伏黒甚爾に敗れたのか?死亡理由を解説
特級呪霊ダゴンは、渋谷事変において術師たちを圧倒する実力を見せつけました。
しかし突如現れた禪院甚爾によって、その戦局は一変します。
ここでは、なぜダゴンが敗れたのか、その明確な理由を解説します。
禪院甚爾の圧倒的なフィジカルと呪力無効の強み
禪院甚爾は呪力を一切持たない「天与呪縛」の体質であることが最大の特徴です。
この体質により呪力による感知が効かず、呪霊にとっては本来の感覚が通用しない異質な存在となります。
また、呪具「游雲(ゆううん)」を自在に扱う身体能力は、並の術師を遥かに凌駕しています。
結果として、呪霊であるダゴンにとっては天敵とも言える相手だったのです。
領域展開内での戦局とダゴンの油断
ダゴンは直毘人・七海・真希を領域展開「蕩蘊平線」に閉じ込め、一時は完全に優位に立っていました。
しかし、伏黒の術式によって領域に穴が空けられたことで禪院甚爾が内部に侵入。
予想外の乱入により、ダゴンは戦術の組み直しを迫られることになります。
さらに、呪霊としてのプライドからか、甚爾を「呪力のないただの人間」と見くびったことが敗因の一つといえるでしょう。
実際には、ダゴンの攻撃は悉く回避・打ち破られ、最後は「游雲」の連撃により致命傷を負い祓われてしまいます。
戦術・戦力・意識の全ての面において、禪院甚爾の“異常さ”に対応しきれなかったことが、ダゴン敗北の決定的な要因でした。
ダゴンの術式「死累累湧軍」とは?能力と特性を解説
ダゴンは水を発生源とする特級呪霊であり、その術式も海洋に関わる能力を有しています。
中でも最大の技「死累累湧軍(しるるゆうぐん)」は、敵を物量で圧倒する恐ろしい術式です。
ここではその効果と、術式が持つ脅威の本質を解説します。
大量の式神を生み出す奥の手「死累累湧軍」の効果
「死累累湧軍」はダゴンが術式解放によって発動する奥の手であり、無数の海洋生物型式神を生成します。
この式神は途切れることなく湧き続け、敵を圧倒的な物量で包囲・攻撃するという特徴があります。
実際、直毘人・七海・真希といった一級術師でさえ、身動きが取れないほどの状況に追い込まれていました。
また、式神たちは視界を封じ、牙で肉を削ぎ取るため、防御にも攻撃にも非常に優れているのが特徴です。
このように「死累累湧軍」は、呪術戦における一種の“制圧兵器”とも言える存在でした。
水を操る攻防一体の術式とその脅威
ダゴンは水を自在に操る術式を有しており、津波のような攻撃や水の防壁による防御を展開できます。
地形や空間を問わず、大量の水を発生させるため、狭所では極めて危険な存在となります。
とくに地下空間で戦闘が行われた渋谷事変では、その水の量と式神の組み合わせが猛威を振るいました。
ダゴンの術式は純粋な攻撃力だけでなく、術者としての支配力・戦局を制する力を持っています。
だからこそ、あの禪院甚爾が乱入しなければ、呪術師側が敗北していた可能性もあったのです。
領域展開「蕩蘊平線」の能力とは?必中効果と構造
ダゴンの領域展開「蕩蘊平線(たううんへいせん)」は、南国の楽園を思わせる異空間を展開する技です。
一見穏やかなその空間は、実際には必中の式神による連続攻撃という凶悪な特性を持っています。
このセクションでは、その構造と展開条件を詳しく見ていきましょう。
南国風の領域空間と必中式神の脅威
蕩蘊平線が展開されると、周囲は美しい青い海と晴天が広がる南国風の空間になります。
しかし、その中では無数の海洋式神が必中効果を持ち、術師たちに襲いかかるという恐るべき現象が発生します。
この必中効果とは、攻撃が回避不能になるという領域展開特有の性質であり、防御や回避がほぼ不可能です。
特に「死累累湧軍」がこの領域内で発動されると、式神の猛攻が必中となり、術師たちは反撃すら困難になります。
その結果、七海や直毘人といった一級術師ですら、次々と追い詰められていったのです。
掌印や呪印による展開の詳細と条件
本来、領域展開には掌印(術式の印)を結ぶことが必要とされています。
ダゴンも例外ではなく、印を結ぼうとしたものの、禪院直毘人に手を破壊されてしまいます。
しかし、ダゴンは自身の腹部に呪印を描くことで領域を強制展開するという応用を見せます。
この呪印は宝袋(ほうたい)をモチーフにしたと考察されており、術者の創意工夫が垣間見えるポイントです。
さらにアニメOPでは、掌印として薬師如来印に近い構図が描かれており、視覚的にもダゴンの領域を印象付けています。
このように、ダゴンの蕩蘊平線は演出面だけでなく、実戦的な殺傷能力と応用性を兼ね備えた、極めて危険な領域展開なのです。
ダゴンの進化:呪胎から変態への変化の意味
ダゴンは初登場時からしばらく、呪胎という未成熟な状態で描かれていました。
しかし渋谷事変において、突如としてその姿を変え、完全体へと変態を遂げます。
この変化には、呪霊としての性質や戦略的意図が色濃く反映されています。
呪胎状態での登場と変態への伏線
ダゴンは『呪術廻戦』2巻10話で初登場して以来、しばらくの間「呪胎」の姿で存在していました。
この状態は、まだ明確な術式の使用や自己表現がほとんど見られず、セリフも少なめでした。
ファンブックでは、呪霊が「形を持つ」ために必要な成長段階として呪胎が存在する、と解説されています。
また、五条悟が封印された後、ダゴンは真人の指示で非術師を多数取り込み、大量の呪力を体内に蓄積していました。
この行動が、変態への準備だったと考えられます。
変態後に発揮される圧倒的な力と能力の変化
変態したダゴンは、外見が大きく変化し、滞空能力や水を操る術式を駆使して戦うようになります。
このとき、直毘人に殴られた衝撃で人骨を大量に吐き出す描写があり、それが変態の契機となりました。
変態後は、術式の応用力が飛躍的に上がり、「死累累湧軍」や「蕩蘊平線」といった強力な技を使用可能になります。
また、特級呪具を持つ術師たちに対して、防御にも長けた戦闘スタイルで対抗する姿が見られます。
この変化により、ダゴンは特級呪霊としての本領を完全に発揮することになります。
つまり、呪胎から変態への進化は、ただの成長ではなく、人間社会を脅かす呪霊としての完成を意味していたのです。
ダゴンのキャラ設定・バックグラウンド情報
ダゴンは、特級呪霊として渋谷事変で本格的に登場したキャラクターです。
その存在は、自然災害のような「水」に対する人間の畏怖から生まれた呪霊として定義されています。
このセクションでは、ダゴンの性格・関係性・声優などのキャラ設定と背景を掘り下げます。
花御との関係性や人間に対する憎悪
ダゴンは、漏瑚や花御と共に偽夏油と行動を共にする特級呪霊の一体です。
なかでも花御との関係は強く、渋谷事変では花御の死に怒り、変態を遂げて戦闘を開始しました。
この反応から、彼の中には単なる呪霊ではない“仲間意識”があったことが窺えます。
また、人間に対する感情は非常に明確で、「人間が嫌い」と公言しています。
それは、自分たち呪霊こそが“真の人間”であると信じており、人間社会との対立を象徴する存在として描かれているのです。
声優情報とCVの違い(呪胎時・変態後)
ダゴンのCV(キャラクターボイス)は、呪胎時と変態後で異なる声優が担当しています。
呪胎時は『呪術廻戦』で家入硝子の声も担当する遠藤綾さん、変態後は『僕のヒーローアカデミア』でオールマイトを演じる三宅健太さんです。
この二重構成により、ダゴンの変化や内面の豹変をより視覚・聴覚両面で印象付ける演出となっています。
とくに変態後の三宅さんの演技は、圧倒的な威圧感と重厚な存在感を与えており、アニメ視聴者からも高評価を得ています。
このように、声優の演技も含めて、ダゴンは物語に深みを与える存在となっています。
呪術廻戦におけるダゴンの役割と渋谷事変での活躍まとめ
『呪術廻戦』におけるダゴンは、渋谷事変という大規模戦闘の中で、重要な局面を担う存在として登場します。
その戦闘は、多くの術師たちとの死闘となり、彼の強さと存在感を印象付けました。
このセクションでは、渋谷事変での登場から最期までの活躍と、ダゴンというキャラクターの立ち位置を整理します。
渋谷事変での登場から死亡までの戦闘の流れ
渋谷駅構内で、直毘人・七海・真希の3人が非術師の保護中にダゴンと対峙します。
このときダゴンは呪胎状態でしたが、直毘人の攻撃により変態を遂げ、戦闘が本格化します。
「死累累湧軍」の猛攻と領域展開「蕩蘊平線」によって、術師たちは一気に窮地に追い込まれます。
しかし、伏黒恵が自身の領域で空間に穴を開けたことで、禪院甚爾が乱入。
以後は甚爾が戦局を支配し、ダゴンは圧倒される形で戦闘不能となり、死亡・祓われることとなります。
他キャラとの関係性とダゴンの存在意義
ダゴンは、漏瑚・花御・真人らと並ぶ特級呪霊の一角として設定されており、人間社会の転覆を目論む中心的な存在です。
その思想は、「自分たちこそが純粋な人間」という価値観に基づいており、既存の価値の否定者として物語の対立軸を担います。
特に花御との関係は深く、彼の死に怒りをあらわにする様子からは、呪霊同士の絆も描かれています。
ダゴンの最期は、特級呪霊の限界と、人間側の底力を描く象徴的なシーンでした。
その存在は、単なる敵役ではなく、物語を通して“恐れ”の本質を体現した存在と言えるでしょう。
呪術廻戦・ダゴンの術式と死亡シーンを総まとめ
ダゴンは特級呪霊としての力をフルに発揮し、多くの術師を追い詰めた強敵の一人です。
その術式と領域展開は極めて高い完成度を誇り、作中でも圧倒的な存在感を放ちました。
ここでは、ダゴンの術式・能力・死亡シーンを総合的に振り返ります。
術式・領域展開の総括
ダゴンの術式は、水を操り海洋生物型式神を生み出すという特性を持っていました。
その奥義である「死累累湧軍」は、無限に湧く式神によって敵を物量で押し潰すもので、集団戦において圧倒的な制圧力を誇ります。
さらに領域展開「蕩蘊平線」により、この式神攻撃が必中効果を持つようになるため、防御は極めて困難となります。
こうした術式の連携によって、直毘人・七海・真希らを一時的に戦闘不能にまで追い詰めたのです。
死亡シーンとその意義
ダゴンの死は、禪院甚爾の乱入によって訪れます。
呪力を持たない甚爾の戦闘スタイルにダゴンは対応できず、術式や領域の優位を完全に打ち消されてしまいました。
そして、特級呪具「游雲」を用いた甚爾の猛攻により、最終的に頭部を貫かれて死亡するという、圧倒的な敗北を喫します。
このシーンは、“呪力を超えたフィジカルの暴力”という対比を象徴しており、読者・視聴者に強烈な印象を残しました。
ダゴンの死は、単なる一戦の終わりではなく、渋谷事変における戦局の大転換点となる出来事でもあります。
- ダゴンは水を源とする特級呪霊
- 術式「死累累湧軍」で無限の式神を召喚
- 領域展開「蕩蘊平線」は必中効果を持つ
- 渋谷事変で術師たちを圧倒する活躍
- 禪院甚爾の乱入により敗北し死亡
- 呪胎から変態への成長とその意味
- 花御との関係や人間への強い憎悪
- 声優は呪胎と変態後で異なる配役


