【呪術廻戦】万(よろず)の能力・死亡理由・宿儺への想いとは?構築術式の真価を考察

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『呪術廻戦』の死滅回游編に登場する過去の術師・万(よろず)は、その強力な構築術式や独自の領域展開「三重疾苦」、そして宿儺に対する特別な執着で注目を集めるキャラクターです。

宿儺との戦闘、そして彼に遺した呪具「神武解(かむとけ)」の存在は、彼女の最期の目的を象徴しています。

本記事では、万の術式・能力・戦闘スタイルから、宿儺との因縁、死亡の真相、さらには正体と目的までを徹底的に解説します。

この記事を読むとわかること

  • 万(よろず)の正体と術式・領域展開の全貌
  • 宿儺との関係性や戦いに込めた「愛」の意味
  • 呪具「神武解」と万が遺した想いの真実

万(よろず)はなぜ宿儺に呪具「神武解」を遺したのか?

死滅回游編における万(よろず)は、宿儺との戦闘を最後の目的とし、その結末として呪具「神武解(かむとけ)」を宿儺に託しました。

その行動の背景には、単なる戦闘ではなく万の深い愛情と願望が込められていました。

この章では、「神武解」の術式効果と、宿儺との複雑な関係性に迫ります。

神武解の正体と術式効果

「神武解(かむとけ)」は、万が死亡と引き換えに構築術式で作り出した呪具です。

強力な電撃を放つ機能を備えており、宿儺は後に鹿紫雲一との戦いで使用しています。

「神武解」はかつて宿儺が千年前に使用していた武具の一つであり、「懐かしいな」というセリフから、万が宿儺の記憶にある形を再現したと考えられます。

このことから、万の構築術式には高度な記憶再現能力や感情を反映する精度も備わっていた可能性があります。

宿儺との関係性と「愛」の理由

万が呪具を遺した背景には、戦闘だけでは終わらない深い愛情と執着が存在します。

彼女は宿儺に対し、「あなたを殺すのは私でありたい」「私を殺すのはあなたであってほしい」と語り、戦いそのものを結婚に例えるような執着的な愛を見せました。

この異様な愛の形は、万が宿儺との対等な関係を築きたかったこと、そしてその関係の証として「神武解」を託したという解釈が成り立ちます。

また、宿儺に敗れた直後にも「これ あなたに」「私だと思って 後生大事に使ってね」と言い残しており、万にとっては「神武解」が自分の象徴だったと見て間違いないでしょう。

万の構築術式とは?その能力と制約を解説

万(よろず)の術式「構築術式」は、呪力を用いてあらゆる物質をゼロから創り出すという特異な能力です。

しかし、その性能の高さと引き換えに莫大な呪力消費と肉体への負担という大きなリスクも抱えています。

ここでは構築術式の基本性能から、万が確立した独自の戦闘スタイルまでを詳しく解説します。

構築術式の基本性能と応用例

構築術式とは、術者が呪力を消費して物質を現実空間に具現化する能力です。

術式で構築された物体は術式終了後も残り続けるため、他の術式と比べて実戦的かつ応用範囲の広い能力といえます。

ただし、物質の構成を詳細に把握していなければ構築できないため、使用者には高度な知識と精緻なイメージ力が求められます。

万はこの術式を徹底的に鍛え上げ、武具だけでなく羽や鎧といった生物的要素を含むものまで自在に構築していました。

液体金属と虫の鎧を使った戦闘スタイル

万が確立した戦闘スタイルは、中距離戦に液体金属、近距離戦に虫の鎧という二重構成です。

液体金属は自在に形を変えられるうえ、半自律制御が可能で、呪力を流し続けることで形状を安定させたまま攻防に転用できます。

一方の虫の鎧は、昆虫の持つ生体機能を模倣しており、跳躍力・咬合力・速度など、通常の人間を超えた身体能力を付加する役割を担います。

特に万は昆虫のエネルギー効率に注目し、構築術式の最終形態として虫の鎧を選んだと明かしています。

このスタイルにより、万は戦闘中に術式の使用を最小限に抑えつつ、高い機動力と攻撃力を両立していました。

領域展開「三重疾苦」とは?必中効果の仕組みと威力

万(よろず)の領域展開「三重疾苦(しっくしっくしっく)」は、術式の本質を極限まで引き出すために構築された、超高密度の必中領域です。

この領域内では、「真球」と呼ばれる特殊な物体が必中効果を持ち、逃れる術を一切与えない構造になっています。

その性質と破壊力は、現代術師はもちろん、宿儺すらも戦術を考慮せざるを得ないほどのものでした。

真球の圧倒的な物理性能と構築理論

万の構築術式で生み出された「真球」は、理論上存在不可能な“完全な球体”です。

設置面積がゼロであるため、物理的な圧力は無限大に達し、接触するあらゆる物質を破壊します。

この「真球」には触れることすら許されないという恐ろしい特性があり、万がこの構造を現実化できた時点で、術式の完成度は驚異的といえます。

それが領域内に存在することで、必中効果の対象とされれば、回避も防御も不可能となるのです。

阿弥陀如来印と三重疾苦の発動条件

領域展開「三重疾苦」は、発動時に独特な手印(阿弥陀如来印)を結ぶことで展開されます。

この印は“限りない光(智慧)と命”を象徴する仏教的な意味を持ち、呪術と哲学を融合させたような構造が読み取れます。

また、「三重疾苦」という名称自体が「生・老・死」など仏教的な苦を意味しており、万の生き方や戦いへの思想が濃く反映されていると考えられます。

実際、領域発動後には宿儺すら強引な手段で打ち破るしかなく、最終的に召喚された魔虚羅によって「真球」が破壊されるまで、万は優位に戦いを進めていました。

万の正体・目的と平安時代の背景

万(よろず)は、死滅回游編に登場する中でも異質な存在感を放つ、千年前の平安時代に生きた術師です。

その出自と戦闘歴、そして当時の政治的背景を知ることで、現在の行動や目的にも一貫性が見えてきます。

本章では、万の過去に迫り、宿儺との関係を深く理解する手がかりを探ります。

万の出自と藤氏との関係性

万は、平安時代に存在した藤原家の直属部隊「五虚将(ごくうしょう)」を返り討ちにした実力者とされています。

この事実から、彼女が平安期の中でも極めて高い術師ランクに位置していたことがうかがえます。

また、同時代の術師である烏鷺亨子(うろたかこ)が藤氏に恨みを持っていたのに対し、万は逆に藤氏から取り立てられる立場にありました。

この点でも、万は敵味方に関係なく独自の立ち位置を築いていたといえるでしょう。

過去の術師たちとのつながりと歴戦の背景

万は宿儺や裏梅、天使などと同じく、千年前の術師でありながらも、独自の目的を持って現代に蘇ったプレイヤーです。

死滅回游においても積極的に戦いに身を投じ、特に宿儺との戦いを望んでルール追加を行うなど、個人的な意志を最優先しているのが特徴です。

また、万の構築術式による多様な武具の生成とその精度は、長年の戦歴と鍛錬に裏打ちされたものであると考えられます。

過去に数多の戦場を駆け抜けてきた万は、単なる戦闘狂ではなく、「宿儺との決着」こそが生きる意味であると信じるほどの思想を形成していたのでしょう。

万の死の真相と伏黒津美紀の結末

万(よろず)は、宿儺との激闘の末に敗北し、物語から退場することとなりました。

しかしその最期は、単なる敗北ではなく強烈な意思と遺志が刻まれたものでもあります。

また、彼女が受肉していた伏黒津美紀の運命も、この戦いをもって一つの結末を迎えました。

魔虚羅による敗北と死亡の根拠

宿儺との戦闘中、万は構築術式と領域展開「三重疾苦」を駆使しながらも、魔虚羅(まこら)の召喚によって状況が一変します。

魔虚羅は戦闘中にあらゆる術式へ適応する能力を持ち、「真球」の必中効果にもすぐに対応。

結果的に「真球」が破壊され、万は一閃によって致命傷を負います。

その後、万は大量の血を流して倒れ、「これ あなたに」「私だと思って 後生大事に使ってね」と言い残して絶命しました。

このシーンと、219話のナレーション「姉・津美紀を手にかけた伏黒。」という一文により、万と津美紀の両方の死が確定的とされています。

なぜ肉体を修復しなかったのか?その理由とは

興味深いのは、万が敗北の際に肉体修復を行わなかったという点です。

万はすでに顔を津美紀のまま残していたものの、肉体は自身の姿に構築し直していたため、受肉術式による復元が効かなかったとされています。

これは万が「最期は自分の姿で宿儺に想いを伝える」ために選んだ手段でもあったのかもしれません。

さらに、構築術式の消耗や魔虚羅による一撃が、即死に等しい致命傷であったことも考慮すると、回復は不可能であったとも考えられます。

つまり、彼女の死は愛と意志による完結だったとも言えるでしょう。

万がルールを追加した理由と死滅回游での行動

万(よろず)は死滅回游のプレイヤーとして活動する中で、独自の目的に沿って新たなルールを追加しました。

その行動は利他的なものではなく、むしろ完全に自己本位な戦闘願望に基づくものでした。

ここでは、そのルール追加の真意と、彼女が選んだ戦いの舞台「仙台結界」について解説します。

伏黒から100点を得た真意とは

死滅回游では、新たなルールを追加するために100点のスコアが必要です。

伏黒恵は、姉・津美紀をゲームから離脱させるために100点を譲渡しましたが、これは万の策略によって利用されることとなります。

万は津美紀のふりをして伏黒から得た100点を使い、「泳者が結界を自由に出入りできる」ルールを追加。

この行動は、自由な戦闘の場を選ぶために他なりません。

伏黒の信頼を裏切り、自分の望む戦いを実現するためにのみ点数を使った万の姿は、善悪を超えた信念を体現していたとも言えるでしょう。

戦いの場を選んだ理由と仙台結界の意味

万が向かったのは、自身の故郷に近い仙台結界

この選択には、千年ぶりに宿儺と戦う舞台として相応しい地であるという万なりの理由があったと考えられます。

また、自由に移動できるルールを先に確保しておいたことで、宿儺が受肉した伏黒と正面から戦える状況を万自らが整えたとも言えます。

彼女にとって戦いは自己表現であり、“結婚”にも似た儀式的なものでした。

仙台という地がその舞台に選ばれたのは、万の記憶や感情、そして宿儺への渇望が最も強く表れる場所だったからかもしれません。

呪術廻戦における万(よろず)のキャラ性と物語上の役割

万(よろず)は、その狂気じみた愛情や徹底した信念によって、物語に強烈な印象を残したキャラクターです。

単なる戦闘要員や過去の術師ではなく、宿儺との関係性を軸に物語に深みを与える存在となっています。

ここでは、彼女の内面や目的、そして読者に与えた意味について考察していきます。

宿儺に対する愛と結婚願望の真意

万は宿儺に対し、「あなたを殺すのは私でありたい」「私を殺すのはあなたであってほしい」と語り、愛とも執着ともつかない感情を露わにします。

この感情は戦いの中で爆発し、ついには「結婚」という言葉にまで及びました。

「正妻は私」「婚儀では村三つは滅ぼす」など、極端な思想が垣間見えますが、これは万にとって宿儺が唯一無二の存在であった証でもあります。

彼女にとって戦いは愛の表現であり、宿儺との闘争こそが生きる意味だったのです。

虎杖の中の宿儺に気づいた理由

興味深いのは、万が虎杖の中に宿儺がいることを一目で見抜いた点です。

これは、天使(来栖)が宿儺の存在を見抜けなかったのとは対照的で、万の“愛”がそれを可能にしたと作中では語られています。

「愛は盲目」ではなく、「愛だからこそ見える」という逆説的な描写が、万のキャラクター性を一層際立たせました。

この場面は、彼女が単なる狂人ではなく、強い感情と観察力を併せ持つ人物であることを証明しています。

呪術廻戦・万(よろず)に関する情報のまとめ

死滅回游編で強烈な存在感を放った万(よろず)は、その生涯を通じて宿儺との戦いに全てを捧げた術師でした。

構築術式による高度な創造力、戦略的なルール追加、そして激しい感情表現まで、物語に多くの影響を与えました。

この章では、万にまつわる重要な要素を総括し、彼女が『呪術廻戦』の中で果たした役割を振り返ります。

宿儺との関係性から読み解く万の本質

万の行動原理は一貫して「宿儺との戦い、そして愛」でした。

そのために伏黒津美紀に受肉し、虎杖たちを欺き、結界のルールを変えるまでの行動に出たのです。

宿儺に愛されるために死すら恐れなかった万は、他のキャラクターと明確に一線を画していました。

その歪んだ愛情と強すぎる信念は、時に共感を生み、時に恐怖すら感じさせるものでしたが、それこそが彼女の本質でした。

術式・領域展開・遺した呪具「神武解」の全貌

万は「構築術式」によって、液体金属や虫の鎧、そして神武解(かむとけ)など様々な物質を具現化しました。

「三重疾苦」という領域展開では、「真球」による必中効果を生み出し、あらゆる対象を破壊する力を見せつけます。

そしてその最期に遺した神武解は、千年前に宿儺が使っていた武具の再現であり、愛の象徴でもありました

これらすべての要素が、万というキャラクターの奥深さと、『呪術廻戦』における重要な役割を物語っています。

この記事のまとめ

  • 万(よろず)は千年前の術師で宿儺に執着する存在
  • 構築術式で「神武解」や「真球」などを創出
  • 領域展開「三重疾苦」は必中の強力な術式
  • 宿儺との戦いを愛と結婚になぞらえる思想
  • 戦いの末、魔虚羅に敗れ死亡が確定
  • 伏黒津美紀に受肉し、意識を奪っていた
  • 死滅回游でルールを追加し戦場を選んだ
  • 虎杖の中の宿儺に唯一気づいた存在
  • 死に際に神武解を遺し、愛を託した
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