『呪術廻戦』90話では、物語の重要な転機となる五条悟の封印と、夏油傑にまつわる驚愕の真実が明かされました。
この回では「渋谷事変」の核心が描かれ、夏油と思われた人物が“偽者”であることが判明し、多くの読者に衝撃を与えました。
本記事では、呪術廻戦90話の内容を徹底的に振り返り、感想と共に見どころをまとめます。ネタバレを含むため、未読の方はご注意ください。
この記事を読むとわかること
- 五条悟が封印された具体的な理由と方法
- “夏油傑”の正体と脳を乗っ取る術式の全貌
- 偽夏油の目的や乙骨登場への伏線
呪術廻戦90話で明かされた五条悟の封印方法とは?
『呪術廻戦』90話では、かねてから話題になっていた五条悟の封印が、ついに現実のものとなりました。
舞台は渋谷、敵の狙い通りに獄門疆が発動し、その詳細な封印条件が明かされていきます。
今回は、その封印の仕組みと、夏油(偽)の巧妙な戦略について掘り下げていきます。
獄門疆の封印条件とその効果
呪術廻戦90話で明かされた獄門疆の封印条件は、「対象を4m以内に1分間留める」というものでした。
ただし、この1分間とは現実の時間ではなく、対象の脳内時間での1分であることが判明し、読者に大きな驚きを与えました。
さらに獄門疆自体も単なる呪具ではなく、「源信」という人物の成れの果てであるとされ、生きた結界のような性質を持っているのです。
この封印条件は一見達成が難しそうに見えますが、だからこそ敵陣は万全の準備をしていたのです。
封印中の五条は呪力の流れを感じられず、「体が動かない」という深刻な状態に陥ります。
この描写から、獄門疆がただの物理的な閉じ込めではなく、精神と呪力の両面から封じ込める高等な術具であることが分かります。
夏油の出現と過去の記憶で封印を成立させた理由
獄門疆発動と同時に現れたのが、“夏油傑”の姿をした人物です。
この登場が、五条の心に大きな動揺を与えます。
五条は六眼で相手の呪力を見抜けるにもかかわらず、目の前の人物が「本物の夏油」であるようにしか見えなかったのです。
その瞬間、五条の脳内に夏油と共に過ごした3年間の記憶が走馬灯のように駆け巡ります。
これにより、現実の時間にしてわずかでも、脳内では“1分以上”の回想が発生。
結果として、獄門疆の封印条件が満たされたのです。
敵の狙いは最初からそこにありました。
あえて“夏油”を演じることで五条に隙を生み、記憶を引き出すという心理戦を仕掛けていたのです。
この展開には、敵の知略の高さと、五条の人間的な感情の交錯が見事に描かれていました。
“夏油”の正体は偽物だった!その中身とは
90話で明かされた最大の衝撃は、目の前に立つ“夏油傑”が本物ではなかったという事実です。
見た目も呪力もかつての夏油そのものだったにもかかわらず、五条悟の「魂」がそれを拒絶しました。
そして、“偽夏油”の正体がついに明かされる瞬間が訪れます。
六眼をも欺いた“偽夏油”の正体
偽夏油の正体は、なんと脳を入れ替えることで肉体を乗っ取る術師でした。
彼は死体となった夏油の肉体を手に入れ、自身の脳を移植することで表面上は“夏油傑”を完全に再現。
これにより、六眼を持つ五条ですら見破れなかったのです。
偽夏油の額には不気味な縫い目があり、それが入れ替えの痕跡であることが判明しました。
この設定には驚かされた読者も多いはずです。
いわば彼は不老不死に近い存在であり、歴史を通じて肉体を転々としてきた可能性もあるのです。
脳の入れ替えによる肉体乗っ取りの術式の正体
この術式の本質は、脳を移植することで肉体と術式をも引き継ぐという恐るべきものでした。
夏油が持っていた「呪霊操術」もそのまま使えるようになっており、偽夏油はこの術式を求めて彼の体を乗っ取ったことが明らかになります。
つまり、術師の死体さえあれば、術式を自在に奪える存在なのです。
夏油の死体が敵の手に渡った経緯にも注目が集まっています。
五条が情を断ちきれず、家入に遺体処理を任せなかった結果、敵に利用されることとなりました。
このあたりには、呪術界上層部の内通者の存在も感じさせる含みがあり、今後の展開への伏線とも言えるでしょう。
偽夏油の目的と今後への伏線
90話では偽夏油の存在が明らかになっただけでなく、彼が目指す「目的」も断片的に語られました。
その発言には、これまでの夏油傑とは異なる価値観や思想が感じられ、物語の核心に迫るヒントが散りばめられていました。
本章では、偽夏油の言葉と行動から読み取れる“今後の伏線”について整理していきます。
「新しい世界」とは何を意味するのか?
偽夏油が語った言葉の中でも特に印象的だったのが、「新しい世界をつくる」という一節です。
これは本物の夏油が目指していた「呪術師だけの世界」とも似ていますが、その内容はまるで違っていました。
彼は呪霊のことも術師のことも“道具”のように扱い、冷徹に目的を遂行する姿勢を見せています。
「1000年後に封印を解くかもしれない」と語るその口ぶりからも、人間の枠を超えた存在であることが読み取れます。
脳を乗り換えて生き続けるこの術師は、長い年月をかけて世界を変えようとしているのでしょう。
それがもし「呪霊が生まれない世界」なのだとしたら、呪力そのものを無効化する世界観が今後描かれる可能性もありそうです。
乙骨憂太の術式や登場の可能性も示唆
この90話では、偽夏油の口から乙骨憂太の術式についての情報も語られました。
それによると、乙骨は術式コピー能力を持っており、さらに呪力がほぼ無尽蔵であるというチート級の設定が明言されました。
この能力は、リカちゃんの魂を留めていた“縛り”によって発現していたことも示されており、現在の乙骨がどのような状態であるかにも関心が集まります。
偽夏油がわざわざ乙骨の話を持ち出したのは、今後の展開で彼が鍵となる存在であることを示唆していると考えられます。
実際、五条悟も封印される直前に「乙骨にボコられたことを忘れたのか」と発言しており、強烈な伏線となっています。
この先の物語では、乙骨憂太の本格的な再登場が近いと見て間違いないでしょう。
虎杖サイドにも異変が…メカ丸の登場が意味するもの
五条悟の封印という重大事件の裏で、虎杖悠仁にも新たな動きがありました。
90話のラストで登場したのは、なんと小型メカ丸です。
すでに死亡していたはずのメカ丸が再び姿を見せたことで、読者の間でも驚きの声が上がりました。
突然現れた小型メカ丸の謎
渋谷の線路上を走る虎杖の前に突如として現れたのが、小型のメカ丸でした。
それは無人で動く機械ではなく、明確な意思を持ち、虎杖を「名指し」して現れたことが非常に印象的でした。
このことから、メカ丸はあらかじめ事態の急変を想定し、虎杖宛てに緊急メッセージや指令を託していたと考えられます。
また、現れたメカ丸の姿は戦闘用ではなく、小型で通信や案内に特化したもの。
つまり、メカ丸は生きていないにしても、残された“仕掛け”が今後の展開に大きく関わってくる可能性が高いのです。
敵の作戦が着々と進行する中で、味方側も何らかの“逆転の布石”を打っていることを感じさせる描写でした。
メカ丸の目的と今後の展開のカギ
ここで重要なのは、なぜ虎杖が選ばれたのかという点です。
メカ丸は、かつて京都校に所属しながらも内通者として活動していたという過去があります。
その一方で、最終的には仲間を裏切らず、敵の計画を阻止しようと命を賭けた姿が描かれていました。
そうした背景を考えると、彼が託した情報や指示は、渋谷事変をひっくり返す“鍵”になっている可能性があります。
さらに、虎杖自身が両面宿儺の器であるという特殊な立場にあるため、敵味方両方にとって特別な存在でもあります。
このメカ丸との接触は、虎杖の行動を大きく変える契機となり、今後の戦局を左右する要素として注目すべきシーンです。
呪術廻戦90話の内容と感想まとめ
『呪術廻戦』90話は、物語の中でも特に大きな転換点となる回でした。
五条悟の封印、偽夏油の正体、乙骨やメカ丸に関する新情報など、衝撃と謎に満ちた内容が怒涛の勢いで描かれました。
ここでは改めて、本話の要点と感想をまとめます。
五条封印による戦力バランスの変化
最強の術師・五条悟の封印は、呪術界全体の戦力バランスに甚大な影響を及ぼします。
事実上、術師側の“最大の盾”が失われたことで、今後はより危険な戦闘が頻発すると予想されます。
この展開により、他の術師、特に乙骨憂太や虎杖悠仁の活躍がより強く求められるようになるでしょう。
封印の演出は読者に強烈なインパクトを与えました。
特に、「脳内の1分」という封印条件を達成するために、過去の記憶と心理戦を絡めた展開には、芥見下々先生の構成力の高さが光ります。
敵側の周到な準備と狡猾さに、ただただ驚かされるばかりでした。
偽夏油の存在が物語に与える影響とは
90話でもうひとつの大きな衝撃が、“夏油傑”が偽物であることの判明でした。
術式や呪力すら再現できる“脳の乗っ取り”という設定は、今後の展開においても極めて危険な存在であることを示しています。
また、偽夏油が語った「新しい世界」のビジョンも、これまでの夏油の思想とは一線を画しており、物語全体の目的や対立構造が変化していく可能性を感じさせます。
さらに、五条が封印された現実を受けて、これからの主人公たちがどう行動するかも注目ポイントです。
虎杖、伏黒、乙骨、そして真希やパンダたちの動きが、呪術界の未来を左右することになるのは間違いありません。
90話はまさに、次なる激動の幕開けといえるエピソードでした。
この記事のまとめ
- 五条悟が獄門疆により封印される
- “夏油傑”の正体が脳を入れ替えた偽物と判明
- 封印成功のカギは五条の記憶と心理操作
- 偽夏油の目的は「新しい世界」の創造
- 乙骨憂太の術式コピー能力が言及される
- メカ丸が虎杖の前に出現し次の展開を示唆
- 呪術界における戦力バランスが大きく変化