呪術廻戦 5巻の見どころを徹底解説！京都姉妹校交流戦の全バトルとキャラ成長を振り返る

『呪術廻戦』5巻では、京都姉妹校交流戦が本格的にスタートし、虎杖悠仁と東堂葵の奇妙な友情、そして各キャラの激しいバトルが描かれます。

この巻では、交流戦の団体戦を中心に、キャラクター同士の信念や葛藤が交錯する濃密なエピソードが多数展開され、読者を熱狂させます。

この記事では、呪術廻戦5巻の各話ごとの見どころや、注目のキャラクター成長、戦闘の魅力をわかりやすくまとめてご紹介します。

呪術廻戦5巻の注目ポイントは？京都姉妹校交流戦の見どころまとめ

『呪術廻戦』5巻では、京都姉妹校交流戦が本格的にスタートします。

この巻を象徴するのが、虎杖悠仁と東堂葵という全くタイプの異なる二人の出会いと、その中で生まれる奇妙な友情です。

各キャラクターが繰り広げる迫力のバトル、そしてその裏にある心理描写が、読み応えのある構成になっています。

虎杖と東堂の友情が生まれる衝撃の出会い

交流戦開始直後、東堂が虎杖に放った「どんな女がタイプだ？」という質問が、全ての始まりでした。

虎杖が「尻と身長がデカい女の子」と正直に答えた瞬間、東堂は彼に対して「親友（ブラザー）」と認定します。

ここで挿入される「存在しない記憶」の演出が話題となり、東堂の妄想がユーモアとインパクトをもたらします。

これ以降、東堂は虎杖を守り、共に戦う姿勢を見せるようになります。

その結果、単なる敵対関係ではなく、深い信頼が生まれるという意外性がこの巻の大きな魅力です。

読者にとっても、「東堂＝変人」というイメージが、実は戦術眼と人を見る目に優れた人物だと印象を変えるきっかけにもなります。

東堂が虎杖に伝授する「呪力の流し方」と成長

初対面ではぶつかり合っていた二人ですが、次第に戦闘中に信頼関係が生まれます。

その中で東堂は、虎杖の技「逕庭拳（けいていけん）」の弱点を見抜き、呪力の流し方に課題があることを的確に指摘します。

そして、実戦を通して虎杖に効率的な呪力操作の方法を教える場面は、5巻屈指の見どころです。

東堂の指導によって、虎杖は戦いながら自分の成長を実感し、より高いレベルの戦いが可能になります。

バトルと成長が同時に描かれるこの展開は、少年漫画の醍醐味を体現していると言えるでしょう。

東堂の異常な言動の裏にある理知的な一面が、彼のキャラとしての奥深さを際立たせています。

キャラクター別！見逃せないバトルとその背景

京都姉妹校交流戦では、複数のバトルが同時に進行し、それぞれのキャラクターの個性や信念が浮き彫りになります。

単なるバトル描写にとどまらず、戦う理由や心情までもが丁寧に描かれており、読者の感情を強く揺さぶります。

ここでは、5巻で特に注目すべき4つの対戦を取り上げ、それぞれの魅力を解説します。

パンダvsメカ丸：3つの核とゴリラモードの真価

見た目からは想像できない複雑な構造を持つパンダが、機械仕掛けの呪術師・メカ丸と対決。

この戦いでは、パンダの「3つの核」という設定が初めて明かされ、その中でも特に近接戦闘に特化した「ゴリラモード」が活躍します。

メカ丸もまた、「天与呪縛」という過酷な制約を背負いながら戦っており、自身の境遇への怒りや嫉妬をぶつける形でぶつかります。

力だけでなく、心の奥にある葛藤がぶつかる一戦となり、読者に深い印象を残すバトルです。

特に、戦いの終盤で見せるパンダの「仲間としての思いやり」は、彼の人間味を際立たせるシーンとなっています。

この対決は、呪術バトルの奥深さとドラマ性を見事に表現しています。

真希vs真依：姉妹の確執と真希の圧倒的強さ

禪院家に生まれた双子・真希と真依の対決は、家系と才能に翻弄された姉妹の因縁がぶつかるシーンです。

真依は呪力を持ちながらも自分に自信がなく、逆に呪力を持たない真希が「強さ」で前進していく姿にコンプレックスを抱いています。

そんな中、真希は圧倒的な身体能力と戦術眼で真依を凌駕し、まさに”強さとは何か”を体現する存在として描かれます。

特に、真依の奥の手である「構築術式」による隠し弾を、真希が素手で受け止めるというシーンは、彼女の強靭さを象徴しています。

この姉妹の戦いは、呪術廻戦の中でも屈指の感情的なバトルとして高く評価されています。

肉体だけではなく、心の強さが勝敗を分ける――それを如実に示した一戦です。

釘崎vs西宮：女呪術師としての覚悟とプライドのぶつかり合い

この戦いでは、女性呪術師としての立場や社会的偏見がテーマになっています。

釘崎野薔薇は、「女だから」と侮られることに対して強く反発し、言動の一つひとつからも誇り高い信念が滲み出ます。

一方、西宮桃は、女性の生きづらさに理解を示しつつも、どこか諦めを感じさせるキャラクターとして描かれています。

このバトルは、単なる能力のぶつかり合いではなく、考え方・価値観の衝突でもあります。

釘崎が一歩も引かず、自分のスタイルを貫く姿は、多くの読者にとって勇気を与える描写となりました。

特に女性読者からの支持が厚いエピソードでもあります。

伏黒vs加茂：十種影法術と赤血操術の激突

伏黒恵と加茂憲紀の戦いは、高度な術式戦が繰り広げられる知略と技の勝負です。

伏黒は「十種影法術」で式神を操りながら戦い、加茂は「赤血操術」で自らの血液を武器とする加茂家相伝の能力を披露します。

この戦いでは、両者の家柄や背負う期待が、戦闘スタイルにも大きく影響しています。

伏黒の冷静で合理的な判断力と、加茂の使命感に満ちた攻撃スタイルは、真逆でありながら均衡する構図が魅力です。

終始緊張感のある戦いが展開され、呪術の奥深さを堪能できるバトルとなっています。

また、この戦いを通じて伏黒の成長や覚悟も垣間見える点も注目です。

準1級呪霊の乱入で交流戦が一変！緊張感あふれる展開へ

交流戦の中盤までは、生徒同士の戦いが主軸でしたが、突如現れた準1級呪霊の乱入により、状況は一変します。

これにより、京都姉妹校交流戦は、競技ではなく命を懸けた戦場へと姿を変えていきます。

生徒たちはそれぞれの信念や連携を駆使して立ち向かい、呪術師としての真価が問われる局面に突入します。

狗巻棘の呪言が戦況を左右する重要な役割に

狗巻棘は、その特異な術式「呪言」を使って、呪霊や相手の行動を封じ込める能力を持っています。

準1級呪霊の登場時、狗巻の呪言による奇襲が敵の行動を大きく制限し、東京校にとって有利な状況を一時的に作り出します。

ただし、この術式は使用者である狗巻自身にも負荷がかかり、長期戦では命取りにもなりかねません。

狗巻の活躍は、これまで控えめだった彼の存在感を一気に高めるものであり、戦術的な要所を担うキャラとして注目されるきっかけとなりました。

また、「呪言」という言葉だけで戦況を変える能力の魅力は、呪術廻戦の世界観の深さを象徴しています。

その使用タイミングと効果の絶妙さは、読者を惹きつけるポイントのひとつです。

突如現れる呪霊がもたらす混乱と、交流戦の行方

準1級呪霊の登場は、誰もが予期していなかった展開であり、学校間の対抗戦という枠を超える非常事態を生み出します。

この呪霊は、京都校が暗黙の了解で送り込んだ可能性が示唆されており、戦いの裏にある策略や政治的背景が見え隠れします。

生徒たちは協力してこの危機に対処しようとするも、呪霊の強さと凶悪さは予想を上回るものでした。

これにより、本来の「交流」という目的が完全に崩壊し、生徒たちは生き延びるために戦うことを余儀なくされます。

特に、今まで対立していた生徒同士が一時的に協力する描写は、緊張感と人間ドラマの両方を強調するものです。

この混乱は、物語全体においても大きな転換点となり、今後の展開への重要な布石となっています。

5巻で描かれるキャラクターたちの内面と成長

『呪術廻戦』5巻は、ただのバトル集ではありません。

登場人物たちの心の葛藤や価値観、信念が丁寧に描かれており、読者に深い感情移入を促します。

特に主人公・虎杖悠仁の成長は著しく、戦闘力だけでなく精神的な変化も明確に表れています。

虎杖の戦闘力と精神力の成長の軌跡

虎杖は5巻において、東堂との実戦を通じて呪力の扱い方を学び、確実に戦闘力を高めていきます。

これまでの彼は、本能的に力を振るっていましたが、東堂の指導により意図的・効率的な戦い方を習得し始めます。

そしてそれは、彼が単なる力任せのキャラではなく、成長していく“術師”としての自覚が芽生えている証でもあります。

また、仲間を守るという想いも強くなっており、戦闘中の選択や判断に責任感と覚悟が表れ始めます。

彼の言動からは、ただ勝つためではなく、生き残り、守るための戦いという意識の変化が読み取れます。

このように、5巻の虎杖は“少年”から“呪術師”への一歩を踏み出したとも言える存在になっています。

それぞれの戦いが浮き彫りにする呪術師としての信念

虎杖以外のキャラクターも、戦いを通じて自身の信念や想いをぶつけ合います。

例えば、釘崎は「女だから」と軽視されることに対する強い怒りを持ち、それを戦いに込めます。

禪院真希は、呪力の有無に関係なく自分の力で道を切り開こうとする姿勢を貫き、読者に“努力と信念の象徴”として映ります。

また、メカ丸は自分の身体的な制約に強い不満を抱き、それを爆発させるように戦います。

このように、どの戦いにもただの勝敗ではない、キャラクターの過去や想いが絡んでいるのが5巻の大きな魅力です。

それぞれの戦いが、そのキャラの生き方そのものを映し出しており、読者に深い感動と考察の余地を与えてくれます。

じゅじゅさんぽ『仙台出張』で垣間見える日常の一面

『呪術廻戦』5巻の巻末には、恒例のおまけコーナー「じゅじゅさんぽ」が収録されています。

今回の舞台は仙台。本編の緊張感とは打って変わった、ほのぼのとした日常が描かれます。

キャラクターたちの素の表情や関係性が見られることで、ファンにとっては貴重な癒しの時間となっています。

釘崎の田舎コンプレックスが炸裂するコミカルな一幕

このエピソードの中心は、仙台を「田舎」と呼んだ虎杖と、それに激怒する釘崎のやりとりです。

釘崎自身が田舎出身ということもあり、仙台を田舎扱いされたことで過剰に反応してしまう様子がコミカルに描かれています。

怒りのあまり虎杖に蹴りを入れる釘崎の姿は、普段のクールさとのギャップも相まって笑いを誘う名場面となっています。

このやり取りからは、釘崎の意外な一面やコンプレックスが垣間見え、より人間味を感じさせる内容です。

シリアスな本編とは対照的なこうした軽妙な掛け合いは、物語全体のバランスを取る意味でも重要な役割を果たしています。

キャラクターの背景を笑いに変えて描く構成は、『呪術廻戦』ならではの魅力です。

本編とは異なるユーモアでキャラの魅力を再確認

「じゅじゅさんぽ」では、普段は見られないキャラクターたちのリラックスした表情や、人間味あふれる姿が描かれています。

特に虎杖と釘崎の軽快な掛け合いは、二人の信頼関係や仲の良さを再認識できるポイントでもあります。

また、仙台の街並みや風景も軽く触れられており、現実のロケーションを感じさせる点も面白さの一つです。

「じゅじゅさんぽ」は、キャラ同士の関係性を深める補完要素でありながら、ファンの心をくすぐる遊び心満載のパートです。

5巻の内容をより立体的に理解できるだけでなく、キャラへの愛着も深まる構成となっています。

息の詰まるような戦闘が続いた巻の最後に、こうした笑いを届けてくれるのも『呪術廻戦』の魅力の一部です。

呪術廻戦 5巻の内容と魅力を総まとめ

『呪術廻戦』5巻は、京都姉妹校交流戦を軸に、多彩なバトルとキャラクターの成長が描かれる非常に密度の高い巻です。

単なるアクションだけでなく、心の葛藤・人間関係・信念など、物語の深みを感じさせる要素がふんだんに盛り込まれています。

また、突如現れた呪霊の乱入により、交流戦の枠を超えた緊迫した展開が読者を引き込みます。

特に印象的なのは、虎杖と東堂の関係性の変化と、それを通じて描かれる虎杖の成長です。

東堂の一見奇妙なキャラ付けが、実は彼の戦術眼や人を見る力を示しており、ギャグとシリアスが絶妙に融合した展開になっています。

また、真希や釘崎といった女性キャラの活躍が多く、性別に縛られない強さと覚悟が表現されている点も注目です。

さらに、「じゅじゅさんぽ」によってキャラの素顔が見えることで、読者の感情的な満足度を一層高めています。

ハードな戦闘描写と緩やかな日常描写のバランスが見事で、読み応えのある一冊に仕上がっています。

『呪術廻戦』の魅力を凝縮した5巻は、シリーズを読み進める上でも外せない重要な巻と言えるでしょう。