呪術廻戦に登場する異色の呪術師「日車寛見」は、元弁護士という異例の経歴を持ちながら、その正義感と裁判を模した術式でファンから高い注目を集めています。
この記事では、日車の術式や領域展開「誅伏賜死」の詳細、弁護士時代の事件、死滅回游での活躍、そして最新話での宿儺戦までをネタバレありで詳しく解説します。
呪術廻戦を深く楽しみたい方、日車というキャラをもっと知りたい方にとって、この記事がすべての疑問に答える決定版となるでしょう。
この記事を読むとわかること
- 日車寛見の術式と領域展開の詳細
- 弁護士時代の過去と闇落ちの経緯
- 死滅回游や宿儺戦での活躍と現在の姿
日車の術式と領域展開「誅伏賜死」の効果とは?
日車寛見の術式は、彼の弁護士としての過去と深く結びついた異色の能力です。
術式は裁判形式で発動され、有罪判決が下されると対象者に強力なデバフが課されます。
さらに領域展開「誅伏賜死」は、その術式を最大限に活かす空間であり、必中効果を備えています。
術式の仕組みと判決によるペナルティ
日車の術式は、「裁判」を模した非常にユニークなものです。
対象者には裁判が開始され、日車と対象者それぞれ1回ずつの供述が行われます。
さらに1つの証拠が提示された上で、ジャッジマンと呼ばれる式神が有罪・無罪の判決を下します。
有罪となった場合、対象者は呪力が練れなくなる、もしくは「没収」などの制裁を受けるため、戦闘力が大きく削がれます。
これは、日車が過去に直面した「不当な裁判」への怒りが術式に反映されているとも考えられます。
領域展開の特徴と勝敗に及ぼす影響
日車の領域展開「誅伏賜死(ちゅうぶくしし)」は、必中効果のみを持つタイプの領域です。
これは、術式そのものが判決を下すプロセスを要するため、「必中=裁判が成立する」ことを意味しています。
判決の結果によっては、敵に極めて不利な状態変化を与えるため、状況次第では戦況を一変させる力を持っています。
また、判決が「死刑」とされた場合は、処刑人の剣(Executioner’s Sword)を出現させ、一撃必殺のチャンスを得ることも可能です。
この領域展開は即座に敵を倒すものではないものの、精神的な揺さぶりと戦略性において非常に強力な能力といえます。
弁護士時代に担当した冤罪事件と闇落ちの原因
日車寛見は、呪術師となる前は熱意ある弁護士として活動していました。
彼が担当した2つの冤罪事件は、どちらも正義が貫かれない現実を浮き彫りにし、彼の心を深く蝕むことになります。
その挫折と怒りが、後の術式発動の引き金となり、呪術師としての道を歩むきっかけとなったのです。
危険運転致傷事件での無念
最初に彼が担当したのは、飲酒運転による危険運転致傷事件でした。
被告は19歳の若者で、飲酒と運転は職場の上司に強要された冤罪でした。
しかし、裁判では上司や関係者が口裏を合わせたため、真実は届かず、執行猶予すら得られない判決が下されてしまいます。
弁護を尽くしたにもかかわらず、司法制度の理不尽さに日車は打ちのめされました。
強盗殺人事件での戦いと不当な判決
次に担当したのは、母子2人が犠牲になった刺殺事件です。
逮捕された大江圭太は、証拠や証言の矛盾を抱えていましたが、警察の見込み捜査により起訴されました。
日車は彼を信じ、徹底した調査の末に一審で無罪判決を勝ち取ります。
しかし、控訴審では新証拠がないにもかかわらず、「犯人に違いない」という論理で有罪判決が下され、判決が覆されるという理不尽に直面します。
正義を信じて戦った日車の信念の崩壊
裁判を通して正義を信じ、真実を貫こうとしてきた日車にとって、この二度の敗北は精神的な大打撃でした。
とりわけ、裁判制度そのものが「有罪ありき」で運用されているという現実に気づいたとき、彼の正義感は崩れ去ります。
その結果、裁判所で術式を初めて発動し、呪術師としての道を歩み始めたのです。
この背景が、日車の術式が「裁判」をモチーフにしている理由に深く関わっているのは間違いありません。
日車の死滅回游での活躍とポイント獲得の真相
死滅回游では、日車寛見は呪術師としての強さと人間性の両面を見せつけ、多くの読者に強烈な印象を与えました。
特に虎杖との戦闘では、単なるバトルではなく信念と救済の物語が描かれています。
日車がどのようにしてポイントを稼ぎ、虎杖との戦いを経てどんな決断を下したのか、その真相を見ていきましょう。
102ポイントを持つ死滅回游プレイヤーとしての強さ
日車が初めて本格的に登場したのは、死滅回游の東京第1コロニーでした。
その時点で彼は102ポイントを保有しており、非術師を少なくとも2人以上殺害していることが明らかになっています。
日車は戦闘経験がないにも関わらず、術式と裁判による「精神戦」でポイントを稼いできたことがうかがえます。
この戦い方から、彼が実力だけでなく知略も兼ね備えた術師であることが分かります。
虎杖との戦いで見せた人間性と決断
虎杖悠仁との対決は、死滅回游編の中でも特に印象的なバトルとして描かれました。
日車は虎杖に対して領域展開を使用し、「呪力を練る力を奪う」という圧倒的な優位に立ちます。
しかし、戦いの中で虎杖が罪を一身に背負おうとする姿勢に心を動かされ、日車は彼に100ポイントを譲渡するという大きな決断を下します。
この行動は、日車の中に残っていた正義と救いの心を象徴しており、彼が完全に闇に落ちていないことを証明する場面でもあります。
宿儺戦での作戦と「処刑人の剣」に託した希望
死滅回游の最終局面、日車は呪術界最強の敵・宿儺との戦いに挑みます。
彼は術式の性質を活かし、宿儺の術式を封じる作戦を主導する中心人物となりました。
ここでは日車が立案した戦略、虎杖への「処刑人の剣」の継承、そして宿儺に評価された才能に迫ります。
術式で宿儺の術式を「没収」する作戦の全容
日車は、自身の術式で行う裁判において、宿儺に有罪判決を下すことで術式を「没収」する作戦を提案しました。
この戦術の要は、領域展開「誅伏賜死」で宿儺に裁判を強制させ、「死刑」判決を得ること。
それにより現れる処刑人の剣で、宿儺の命を絶つことが狙いでした。
実際の裁判では、以前虎杖との戦いで行われた一審・二審に続く「三審」として行われ、死刑の判決は成立しました。
しかし、「没収」は宿儺の呪具(斬撃を出す腕)に適用され、術式そのものは封じきれず、計画は完全な成功とはなりませんでした。
虎杖に託された処刑人の剣とその結末
宿儺との戦いの中、日車は斬撃を受けて両腕を欠損し、重傷を負いながらも反転術式で腕を再生します。
再生した腕で「処刑人の剣」を振るい、宿儺の腕を貫きましたが、その腕は宿儺自身が切り離していたものであったため、致命打にはなりませんでした。
倒れる寸前、日車は虎杖に処刑人の剣を託し、自らの意思を次世代に繋げます。
この場面は、日車がただの復讐者ではなく、未来への希望を託す者へと変わったことを象徴しています。
宿儺に評価された理由と呪術師としての資質
戦いの最中、宿儺は日車の成長ぶりと才能に高い評価を与えています。
その理由は、わずかな時間で領域展延と反転術式という高等技術を習得した点にあります。
本来は五条悟のような天才にしか到達できない領域に、日車はわずか数話の間に到達したのです。
宿儺がすぐに彼を殺さなかったのも、日車を「才能の原石」として見ていたからに他なりません。
この評価は、彼が弁護士として培ってきた理論的思考と、術師としての潜在能力が融合した結果だと言えるでしょう。
日車の現在と今後の運命
宿儺との死闘を経て、日車寛見は生死の境をさまよいながらも奇跡的に生還を果たしました。
かつて裁判所で人を殺めたという罪を背負いながらも、彼は呪術師としての道を歩むことを余儀なくされます。
ここでは、彼の現在の状況、司法との関係、そして今後の展望を見ていきます。
重傷を負いながらも生還した理由
宿儺との戦いの末、日車は両腕を切断され、反転術式を使って自力で再生したものの、その代償は大きなものでした。
しかし、彼は憂憂(ういう)によって回収され、家入の下で治療を受けたことで、命をつなぎます。
この展開は、日車のしぶとさと高い呪術師としてのポテンシャルを示すと同時に、彼が今後の戦いにも関与し得る存在であることを示しています。
自首と不起訴、呪術総監部の思惑とは
裁判所で術式を使い人を殺めたことを自ら悔いた日車は、事件後に自首を選びます。
しかし、呪術総監部の介入によって不起訴となり、彼の罪は問われることなく処理されてしまいました。
これは、総監部が有能な術師を現場に留めておきたいという政治的な思惑の表れとも言えます。
かつて部下だった女性からは、「遺族の代理人として刑務所にぶち込む」と告げられ、日車の過去は決して清算されていないことが強調されています。
罪と向き合いながら生きる日車の未来
強い正義感と倫理観を持っていた日車にとって、自らの罪を問われない現実は皮肉であり、苦悩の種となっています。
それでも彼は、術師としての責任を全うし、罪と向き合いながら生きていく覚悟を決めました。
この覚悟こそが、日車というキャラクターを深く魅力的にしている要素です。
今後の物語においても、彼の存在は倫理と呪術の狭間で揺れる象徴的な存在として描かれていくでしょう。
呪術廻戦の日車まとめ|強さ・術式・過去と現在を網羅
日車寛見は、呪術廻戦の中でも異質かつ魅力的なキャラクターのひとりです。
元弁護士という経歴、裁判を模した術式、そして葛藤に満ちた人間性が、多くの読者の心をつかんでいます。
ここでは、日車のこれまでの活躍と魅力を総まとめし、彼が作品にもたらす意味を振り返ります。
キャラとしての魅力と成長の物語
正義を信じて生きた弁護士時代から、不条理に打ちのめされ、呪術師へと転身する日車の物語は、人間の弱さと強さを同時に描いています。
死滅回游での活躍では、術師としての実力だけでなく、虎杖を通して見せた人間味が大きな魅力でした。
宿儺戦においては、成長の速度と戦術的な柔軟性が際立ち、一流の術師としての資質を証明しています。
物語全体への影響と今後の展開への注目点
日車は、虎杖に「処刑人の剣」を託すことで、物語の流れに大きな変化を与えました。
また、術式による没収・死刑という強力な効果は、今後の戦局にも活用される可能性があります。
一方で、司法と呪術の間で揺れる存在である日車は、倫理的ジレンマや呪術界の制度批判を体現するキャラとして、今後も重要なポジションを担うと考えられます。
呪術廻戦の世界において、彼のような人物がどのような「正義」を示していくのか、注目が集まります。
この記事のまとめ
- 日車は裁判を模した術式を操る元弁護士
- 冤罪事件の経験が術師としての原点
- 死滅回游で虎杖と交戦し心を動かされる
- 宿儺戦で術式を駆使し作戦の中心に
- 処刑人の剣を虎杖に託し希望を繋ぐ
- 呪術総監部の思惑で不起訴となるも苦悩は続く
- 今後は罪と向き合いながら呪術師として生きる


