「ダンダダン」に登場する宇宙人の中でも特に印象的なのがセルポ星人です。
セルポ星人は人間の性器を狙うという異質な目的を持ち、物語の大きなカギを握る存在となっています。
本記事では、セルポ星人の基本情報から目的、能力、そしてプロジェクトセルポとの関係までを詳しく解説し、ダンダダンの世界観をより深く理解できるようにまとめました。
この記事を読むとわかること
- セルポ星人の正体や出身地と特徴
- 目的やプロジェクトセルポとの関係
- 多彩な能力と物語への影響
セルポ星人の正体と特徴を解説
「ダンダダン」に登場するセルポ星人は、物語序盤から登場する主要な宇宙人キャラクターです。
惑星セルポからやって来た彼らは、人間に擬態した姿を持ちながらも、正体は異形の存在であり、作中でも恐怖とインパクトを与えています。
ここでは、セルポ星人の出身地・プロフィールから普段の擬態と本来の姿の違いまでを整理し、その特徴を深掘りしていきます。
セルポ星人の出身地と基本プロフィール
セルポ星人は、レティクル座ゼータ連星系の惑星セルポを故郷とする宇宙人です。
体長や体重は自在に変えられる特性を持ち、さらに雄しか存在せず、長い間単為生殖で繁殖してきたとされています。
この背景が、彼らの生殖への執着や人間への干渉といった行動の根拠につながっています。
普段の姿と本来の姿の違い
作中で初登場したセルポ星人は、黒目で七三分けの人間そっくりな姿をしていました。
しかしその実態は、斑目模様の異形の姿をした不気味な存在であり、人間からは大きな恐怖を引き起こします。
この二面性こそが、セルポ星人の不気味さと魅力を強調しており、「ダンダダン」の宇宙人設定の中でも特に記憶に残る存在となっています。
セルポ星人の目的とは?
セルポ星人の行動には、物語の根幹に関わる明確な目的が存在します。
それは単なる侵略や破壊ではなく、彼らの生物学的な限界と進化の停滞に直結した理由から生まれています。
ここでは、セルポ星人が人間の性器を狙う理由と、彼らの繁殖方法が抱える問題点について掘り下げます。
人間の性器を狙う理由
セルポ星人が地球にやって来る最大の目的は、人間の性器を奪い取ることにあります。
彼らには雌が存在せず、これまでクローン技術による繁殖で存続してきました。
しかしその方法では新しい進化や多様性が生まれず、感情や本能的な部分が失われてしまったのです。
クローン繁殖による限界と進化の停滞
セルポ星人は長きにわたりクローン繁殖を繰り返してきましたが、それはあくまでコピーを生み出す行為にすぎません。
結果として、葛藤や喜怒哀楽といった感情の欠如が進み、彼らの文明そのものに停滞が訪れました。
そこでセルポ星人は、人間のような自然な生殖機能を取り入れることで、進化の再開と種の存続を目指しているのです。
プロジェクトセルポとの関係
セルポ星人は地球との関わりにおいて、歴史的な事件とも結び付けられています。
その代表例が「ロズウェル事件」であり、ここからアメリカ政府とセルポ星人との交流が始まったとされています。
この章では、ロズウェル事件と、軍人12名の交換留学という異色の出来事を解説します。
ロズウェル事件とセルポ星人
1947年、アメリカのニューメキシコ州で起きたロズウェル事件。
墜落したUFOには宇宙人が搭乗しており、これが地球と惑星セルポの交流の発端とされています。
この関係性は後にプロジェクトセルポと呼ばれ、アメリカ政府主導の極秘計画へと発展しました。
軍人12名の交換留学の結末
プロジェクトセルポでは、アメリカ軍人12名が惑星セルポに派遣されました。
そのうち2名は滞在中に死亡し、2名はセルポに残留、8名が帰還しましたが、惑星セルポの強烈な紫外線の影響で全員が後に命を落としたと伝えられています。
この結果から、人類にとって惑星セルポは居住不可能な環境である一方、セルポ星人が紫外線に強い耐性を持つ種族であることが浮き彫りになりました。
セルポ星人の能力一覧
セルポ星人は単なる侵略者ではなく、多彩な特殊能力を駆使する強敵として描かれています。
その力は肉体的な強さにとどまらず、空間を操作したり合体したりと、戦闘の幅を大きく広げる能力を持っています。
ここではセルポ星人が使用する主な能力を紹介し、その特徴を整理していきます。
セルポ式測量法や六根の攻撃力
まず特徴的なのがセルポ式測量法です。
これは手をT字に交差させることで、敵との距離や動きを正確に把握できる能力で、戦闘において有利な立ち回りを可能にします。
また「六根」と呼ばれる技では、壁を抉り取るほどの衝撃波を放ち、強力な攻撃手段として描かれています。
すごいゾーンと合体能力
セルポ星人3体が力を合わせると、「すごいゾーン」と呼ばれる領域を発生させます。
このゾーン内では、相手は立ち上がることすら困難になり、圧倒的な拘束力を持っています。
さらに、他の宇宙人と合体する能力も備えており、異なる力を取り込むことで戦闘力を飛躍的に高めるのです。
This Manへの変身とその特徴
セルポ星人の特異な能力の一つに、姿を変える変身機能があります。
原作第83話ではデータが書き換えられ、This Manと呼ばれるおじさんの姿に変貌しました。
しかし、アイロンで挟み込むことでデータが再修正され、元の七三分けの姿へ戻るなど、ユーモラスさと不気味さが同居した設定が特徴的です。
セルポ星人と他の宇宙人との関係
「ダンダダン」の世界では、セルポ星人は単独で行動するだけでなく、他の宇宙人との融合によって新たな形態を生み出します。
その結果、戦闘力は飛躍的に高まり、主人公たちにとっても極めて危険な存在となります。
ここでは、ネッシーやシャコ星人との合体と、その能力の融合による強さを解説します。
ネッシーやシャコ星人との合体
セルポ星人は、ネッシー(カミッシー)やシャコ星人(ドーバーデーモン)と合体することが可能です。
この合体体は「セルポドーバーデーモンネッシー」と呼ばれ、三体の特性を兼ね備えた強力な存在となります。
それぞれの持つ技を融合させることで、単独では不可能な攻撃パターンを実現しました。
多様な能力の融合による強さ
合体後の姿は、シャコ星人の強力なパンチや、ネッシーのレーザー攻撃などを駆使できる点が最大の特徴です。
特にレーザーは「高圧縮水流」という技として描かれ、首に水をチャージしてから強力なハイドロポンプを放つというユニークな演出が加えられています。
こうした多様な能力の融合は、セルポ星人がただの敵役以上の存在感を放つ理由の一つとなっています。
ダンダダンにおけるセルポ星人の重要性
セルポ星人は物語の序盤から登場し、物語を動かすきっかけを担う存在です。
彼らの登場によってモモとオカルンの関係が深まり、超常的な世界観が一気に広がりました。
ここでは、二人との出会いと、ストーリー展開におけるセルポ星人の役割を解説します。
モモとオカルンとの出会い
セルポ星人は、奈木病院でモモが幽霊と宇宙人の存在を証明するために訪れた際に初登場しました。
この出会いは、オカルンとモモがお互いの信じる世界を認め合うきっかけとなり、二人が協力して戦う流れへとつながります。
つまりセルポ星人は、二人の絆を深める役割を果たす存在でもあるのです。
ストーリー展開に与える影響
セルポ星人の登場によって、宇宙人という概念が「ダンダダン」の世界に強く刻まれました。
その後に続く数々のUMAや超常的存在の登場も、セルポ星人の存在があったからこそ受け入れやすくなったと言えます。
また、彼らの異質で不気味な目的が、作品全体に緊張感と独自性を与え続けています。
ダンダダンのセルポ星人まとめ
セルポ星人は「ダンダダン」の世界において、宇宙人の象徴的存在として描かれています。
彼らの正体や目的、そして数々の能力は、作品全体のスケールを大きく広げる役割を果たしました。
ストーリーを追ううえで欠かせないキャラクターであり、その登場は読者に強い印象を残しています。
出身地は惑星セルポで、雄しか存在せずクローン繁殖を繰り返してきた背景から、人間の生殖機能を狙うという特異な目的を持っています。
また、「ロズウェル事件」と結び付けられる形で、プロジェクトセルポとの関係が描かれた点も特徴的です。
これにより、実際の都市伝説と物語とが巧みにリンクし、よりリアリティのある展開が生まれました。
戦闘面では「セルポ式測量法」「六根」「すごいゾーン」などの技に加え、他の宇宙人との合体や変身能力まで備えており、多彩で強力な敵として描かれます。
さらに、モモとオカルンの出会いの場面で登場したことから、二人の関係性を築く要因にもなりました。
総じてセルポ星人は、恐怖とユーモアを兼ね備えた存在として、「ダンダダン」の魅力を支える重要なキャラクターだといえるでしょう。
この記事のまとめ
- セルポ星人は惑星セルポ出身の宇宙人
- 雄しか存在せず人間の生殖機能を狙う
- ロズウェル事件とプロジェクトセルポに関与
- セルポ式測量法や六根など多彩な能力を持つ
- ネッシーやシャコ星人と合体し強大化
- This Manへの変身能力も備えている
- モモとオカルンの出会いのきっかけとなる存在
- 物語の恐怖とユーモアを担う重要キャラクター