『呪術廻戦』に登場する謎多きキャラクター「ラルゥ」は、夏油一派の一員として登場し、その独特なビジュアルとミゲル級の実力で読者の注目を集めています。
この記事では、ラルゥの来歴や生得術式「心身掌握(ハートキャッチ)」の能力、新宿決戦における活躍、さらには彼の目的や思想までを徹底的に解説します。
ラルゥの人物像を深く知りたい方、最新話までのネタバレを含む詳細な考察を求めている方に向けて、この記事が検索意図を完全に満たす内容となっています。
この記事を読むとわかること
- ラルゥの術式「心身掌握」の効果と特徴
- ラルゥの来歴や夏油一派としての行動
- 新宿決戦での活躍と九十九由基との関係
ラルゥの術式「心身掌握」の効果とは?
呪術廻戦においてラルゥが持つ術式「心身掌握(ハートキャッチ)」は、その名の通り対象の心と身体の両方に干渉できる極めてユニークな力です。
この術式は、味方の支援から戦闘時の制圧まで幅広く応用可能な汎用性の高さが特徴です。
特に新宿決戦での使用場面では、彼の戦術的な柔軟さと判断力が際立っており、読者に大きなインパクトを与えました。
心身掌握の基本能力と応用
ラルゥの術式「心身掌握」は、“掴む”という行為を仮想の手で実現するという、視覚的にも象徴的にも印象深い能力です。
この仮想の手は人の体ほどのサイズがあり、対象の位置や状態に関係なく瞬時に“掴む”ことができます。
攻撃・拘束・移動補助・救出といった多彩な用途があり、状況に応じた柔軟な使い方が可能です。
仮想の手の仕様と術師へのダメージリスク
この仮想の手は物理的な攻撃で破壊されることがあるものの、一定時間で再生可能という特性を持っています。
ただし、破壊された際にはラルゥ自身がダメージの10%を負うというリスクが設定されており、強力ながらも戦略的な注意が必要です。
この制約があることで、ラルゥは単なるパワータイプではなく、戦況を読み切る頭脳派としての面も垣間見せています。
術式の再使用やリスク管理を含めた全体設計は、まさにラルゥが呪術戦の中で重要な位置を占めることを証明しています。
一見突飛なキャラ造形とは裏腹に、極めて洗練された呪術師としての完成度が垣間見える術式と言えるでしょう。
ラルゥの来歴と初登場シーン
ラルゥは『呪術廻戦0』で初めて登場したキャラクターであり、その登場からして非常に異彩を放つ存在でした。
鍛え上げられた肉体、奇抜なファッション、そして静かに燃えるような信念が印象的で、夏油一派の中でも特に目を引く存在です。
ここでは彼の初登場から、各章での行動や立ち位置の変化を追いながら、その思想や背景に迫っていきます。
呪術廻戦0での初登場と百鬼夜行での動き
ラルゥが初めて姿を見せたのは『呪術廻戦0』の第3話で、夏油一派の主力メンバーの一人として登場しました。
この時、ミゲルや枷場姉妹、祢木利久とともに、呪術高専に対する宣戦布告の場面に立ち会っており、その存在感は抜群でした。
しかし「百鬼夜行」本編では目立った戦闘描写がなく、彼の活躍は控えめに描かれました。
新宿に姿を見せなかったことから、京都方面での行動に従事していたのではないかという推測もあります。
そのため、東堂葵や秤金次と遭遇していた可能性もあり、裏の戦場でも存在感を放っていたことが考えられます。
渋谷事変での立ち回りと思想の分岐
「渋谷事変」が激化する直前、夏油一派の術師たちは身の振り方を話し合うシーンで再び集結します。
その中で、菅田真奈美・祢木利久が羂索に味方する姿勢を見せる一方、枷場姉妹は明確に反対し、グループ内で意見が分裂します。
このとき、ラルゥは「自分はどちらにも加担しない」と断言し、その場を一喝。
この行動は、彼が組織や思想に流されることなく、自分の信念と目的に忠実であろうとする姿勢を表しています。
「夏油傑を王にする」ことがラルゥの一貫した目的であり、それ以外には興味を示さないスタンスは、他メンバーと一線を画しています。
登場は少ないながらも、ラルゥの立ち振る舞いは彼の信念と意志の強さを明確に示しており、ストーリー全体において重みのある存在となっています。
新宿決戦でのラルゥの活躍
物語後半の大きな戦いとなる「新宿決戦」にて、ラルゥは久々の登場を果たします。
ミゲルとともに戦場に現れた彼は、支援・救助・戦闘すべてをこなす存在として、その実力と覚悟を改めて読者に印象づけました。
登場早々に窮地に立たされる展開もありましたが、そこに至るまでの彼の動きや判断力は、戦場で確かな役割を果たしていたと言えるでしょう。
九十九との共闘と日下部救出の場面
ラルゥは新宿決戦編の第255話にて突如登場し、ミゲルと共に宿儺との戦いに参戦しました。
特筆すべきは、術式「心身掌握」を用いて日下部を救出するシーンです。
ラルゥは危機的状況に陥っていた日下部を、仮想の手で的確に掴み、安全圏へと移動させるという、まさに術式の応用力を見せる活躍を披露。
この描写から、彼が単なる攻撃要員ではなく、戦局を読む視野の広さと判断力を兼ね備えた呪術師であることが明らかになりました。
宿儺との戦闘と「黒閃」によるピンチ
救出直後、ラルゥとミゲルは宿儺との直接戦闘へと突入します。
その中でラルゥは、宿儺の「黒閃」をまともに被弾してしまい、登場して間もなく大ピンチに追い込まれることになります。
しかし、この描写はラルゥが「強者の領域で戦っている」ことの証左であり、彼がこの戦いに全身全霊で臨んでいることを強く印象づけるものでした。
また、ミゲルとの並立行動は、呪術廻戦0以来の再共闘とも言えるもので、夏油一派の意志が受け継がれていることを感じさせる演出となっています。
戦闘自体は短く描かれましたが、ラルゥの存在感は強烈であり、彼の再登場を待ち望んでいたファンにとっては熱い瞬間となったことは間違いありません。
ラルゥの目的は「夏油を王にすること」
ラルゥというキャラクターを語る上で欠かせないのが、彼の行動原理の中心にある「夏油傑」への忠誠です。
ラルゥは組織や思想よりも、「夏油という男」に惚れ込んだことが全ての始まりであり、終わりでもあります。
その徹底した一途さと揺るがぬ忠誠心は、他の夏油一派のメンバーたちとは一線を画すものでした。
夏油傑への忠誠の理由と動機
ラルゥが夏油傑に仕えることを決めたのは、「あらイイ男!」という直感的な好意からでした。
その一見軽薄にも思える動機は、実はラルゥの価値観の根幹を表しています。
夏油傑を“王にする”という目標は、呪術の理ではなく「個人への信頼」と「理想への共鳴」から来るものです。
夏油のカリスマ性に心を打たれたラルゥは、彼の掲げるビジョンを支えることにすべてを捧げる覚悟を決めました。
他メンバーとの思想の違いと中立的立場
「渋谷事変」の直前に描かれた夏油一派の会合では、メンバーたちの間で思想の分裂が生じます。
菅田や祢木は偽夏油=羂索の理想に協力する道を選ぶ一方、枷場姉妹は反発します。
そんな中、ラルゥは「夏油がいないなら意味がない」と発言し、どちらの陣営にも加わらないことを宣言しました。
この選択からも分かるように、ラルゥにとって大切なのは「夏油の理想」ではなく、「夏油という存在」そのものでした。
組織的忠誠や思想的共感ではなく、あくまでも人間的な絆と直感に基づいた忠義を貫くラルゥは、呪術廻戦という物語の中でも非常に稀有な立場にあります。
この中立的でありながら揺るがない立場は、物語後半での行動に深い説得力を与え、読者に印象深い人物像を残しています。
九十九由基との関係性と考察
ラルゥの行動や立ち位置をさらに理解する上で重要なのが、特級術師・九十九由基との関係です。
渋谷事変の最終盤では、ラルゥが九十九と行動を共にしていたことが示唆されており、この関係性は物語において深い意味を持ちます。
ここでは、両者の接点と、それがラルゥの思想や選択にどう影響したのかを探っていきます。
九十九との行動を共にする背景
『呪術廻戦』第136話において、九十九由基がラルゥの存在に言及するシーンが描かれました。
この場面から、少なくとも渋谷事変以降にラルゥと九十九が仲間として行動していたことが判明します。
明確な経緯は描かれていないものの、二人の関係性には夏油傑という共通の接点があったと考えられます。
九十九は高専時代の夏油を知る数少ない人物であり、その思想に大きな影響を与えた存在でもあります。
夏油との因縁とラルゥの思想形成
夏油が「非術師の排除」という極端な思想を抱くに至った背景には、九十九の「非術師不要論」に触れたことが大きく関わっているとされています。
このとき、九十九は「選ぶのはあなた自身」と夏油に告げ、彼の内面の葛藤に決着をつけさせました。
結果として夏油は非術師への嫌悪を肯定し、「最悪の呪術師」としての道を歩み始めます。
この思想を全身全霊で支えようとしたのがラルゥであり、夏油の理想を共有したわけではなく、彼を王とする信念に殉じたのです。
その後、ラルゥが九十九と行動を共にしたのは、夏油と関わった者として、何かしらの答えを得るためだった可能性もあります。
ラルゥにとって九十九との時間は、夏油の死後に自らの在り方を見つめ直す重要な契機だったのかもしれません。
彼の信念と忠誠が、単なる盲信ではなかったことを示す意味深なエピソードです。
呪術廻戦におけるラルゥの役割と考察まとめ
ラルゥは、登場回数こそ限られているものの、その存在は『呪術廻戦』という作品において思想の対立と忠誠の在り方を象徴するキャラクターのひとりです。
その立場は中立的でありながらも芯があり、登場のたびに物語に深みと緊張感をもたらします。
ここでは彼の今後の可能性や、作品内で担う象徴的な役割について考察をまとめていきます。
今後の展開でラルゥが果たす可能性
新宿決戦では宿儺の「黒閃」を受け、大きなダメージを負ったラルゥですが、その後の生死や動向は現時点では不明です。
ただ、物語が終盤に差し掛かる中で、彼のような“思想に流されない信念の持ち主”の再登場には大きな意味があります。
ミゲルや九十九といった他の“夏油を知る者”との共闘や回想を通じて、夏油の本質やその影響を改めて浮き彫りにする存在となるかもしれません。
術式・思想・立場から見るキャラクター像
ラルゥの術式「心身掌握」は、相手を“掴む”という明確な力を持ちながら、それをどう使うかは彼の意志に委ねられています。
この術式はまさに、ラルゥのキャラクター性──つまり「人を支え、守るための強さ」を象徴していると言えるでしょう。
また、彼が誰にも与せず、あくまで“夏油という存在”に忠義を尽くす姿勢は、呪術界における思想の複雑さや多様性を示す鍵でもあります。
ラルゥは、正義でも悪でもなく、「己の信念に従って生きることの尊さ」を体現するキャラクターです。
その個性と背景、術式が絶妙に絡み合うラルゥは、『呪術廻戦』の世界観をより深く、多面的に見せてくれる存在であることは間違いありません。
この記事のまとめ
- ラルゥは夏油一派の主力呪詛師のひとり
- 術式「心身掌握」は多用途かつ高汎用性
- 思想や組織に流されない中立的な立場
- 新宿決戦でミゲルと共に宿儺に挑む
- 日下部を救出し戦術的支援もこなす実力者
- 「夏油を王にする」という一貫した忠誠心
- 九十九由基との関係から夏油の本質が見える


