週刊少年ジャンプ掲載の『呪術廻戦』第73話では、伏黒甚爾(伏黒父)の驚異的な戦闘能力と、呪霊操術を操る夏油との激しいバトルが描かれました。
本記事では、「呪術廻戦」「73話」「感想」をキーワードに、伏黒父の戦法や呪霊操術の詳細、物語の重要展開をネタバレありで解説します。
既に公開されている続きの内容を踏まえた予想や考察は除外し、73話で確定している情報に基づいた内容をまとめました。
この記事を読むとわかること
- 伏黒父の天与呪縛による圧倒的な戦闘力
- 夏油の呪霊操術とその弱点や限界
- 伏黒父の正体と物語の新たな展開
伏黒父の戦闘能力が呪術師の常識を超えている理由
第73話では、伏黒甚爾(伏黒父)の異次元の身体能力と戦術センスが光りました。
呪力を持たないという圧倒的不利を抱えながらも、彼の強さは呪術師の枠を超えています。
その戦闘スタイルと状況判断力は、まさに“呪術師キラー”の名にふさわしいものでした。
呪力ゼロの透明性が強さのカギに
伏黒父は呪力を一切持たない、いわゆる天与呪縛の存在です。
そのため、呪術師たちが頼りにしている「呪力による感知」に一切引っかからないという特性を持っています。
これは、敵にとっては透明人間のような存在であり、結界を守る天元様の薨星宮にも侵入可能だった理由でもあります。
武器庫呪霊の活用法が便利すぎる
伏黒父は、武器庫呪霊を取り込み、体内に呪具を格納・携帯するという離れ業をやってのけます。
これは、呪力ゼロの状態でも武器を使って戦えるという呪術師の常識を覆す戦法です。
しかも、呪具自体の呪力も体内に収めることで隠せるため、完全に「気配を消した武装集団」状態で戦闘に入れるのです。
このように伏黒父は、自身のデメリットを巧みに利用して優位に立つ戦闘スタイルを確立しています。
ただの“呪力ゼロ”ではない、呪術界におけるアンチテーゼとも言える存在感が、73話で改めて浮き彫りになりました。
呪霊操術の本質と夏油の戦略が明らかに
第73話では、夏油傑の代表的な能力である呪霊操術の仕組みが明かされ、戦い方の特徴がより鮮明になりました。
その一方で、伏黒父との戦闘では、彼の戦術が通用しない場面が目立ち、夏油の立場の危うさが浮き彫りになります。
この章では、呪霊操術の本質と夏油の取った戦略について詳しく見ていきましょう。
呪霊の取り込み条件とその応用
夏油の呪霊操術は、ただ呪霊を従えるものではありません。
呪霊を取り込むためには戦闘で屈服させる、または完全に無力化する必要があると語られています。
そのため、雑魚呪霊であれば戦わずとも取り込めますが、強力な呪霊を得るには実力が不可欠です。
これはまるでドラクエのモンスター仲間システムのようで、実にゲーム的な要素とも言えます。
数の力に頼るも伏黒父に敗北必至
夏油は伏黒父に対抗すべく、複数の呪霊を一気にぶつけるという「数の暴力」に出ます。
龍のような巨大呪霊や、口裂け女のような個性的な呪霊を次々に解き放ちますが、どれも通用しません。
伏黒父は攻撃をいなしながら、呪霊の弱点を的確に突く動きで反撃します。
この様子から、いくら呪霊を集めても、戦術や瞬時の判断力で上回る伏黒父には通じないという現実が突きつけられます。
呪霊操術がいかに優れた術式であっても、「術式が通用しない相手」には無力という皮肉な構図が浮き彫りになりました。
夏油の戦略が瓦解しつつある中、伏黒父の存在がますます際立つ展開となっています。
簡易領域 vs 天逆鉾の応酬が見せ場に
第73話では、術式を無効化する「天逆鉾」と、特殊な簡易領域という、呪術バトルの奥深さを体現する応酬が見どころとなりました。
互いに一歩も譲らない戦いの中で、術式の使い方や対策の妙が描かれ、ファンにとっては興奮必至の展開となっています。
特に呪霊・口裂け女の術式と、それを封じる伏黒父の一手は、シリーズ屈指の見せ場の一つでした。
口裂け女の術式とその強さ
夏油が召喚した口裂け女の呪霊は、簡易領域を展開し、「質問に答えるまで互いに不可侵」というルールを強制します。
これは、相手に「あなた、私のことタイプ?」と問うことで、答えるまで攻撃も防御もできない状態にさせるという非常にトリッキーな術式です。
その発想のユニークさと、不可避性の高さから見ても、非常に危険度の高い術式であることがわかります。
天逆鉾の効果で術式を無効化
しかし、伏黒父はこの術式に対し、すぐさま対応します。
彼が使用したのは、あらゆる術式効果を打ち消すことができる「天逆鉾(あまのさかほこ)」です。
天逆鉾によって、簡易領域そのものが術式として無効化され、口裂け女の戦術は完全に崩壊しました。
また、伏黒父の判断の早さと的確さは、この場面でも際立っており、単なるパワーだけではない知性が垣間見えます。
こうした術式vsアンチ術式の構図は、呪術廻戦の戦闘の魅力の一つです。
今回の応酬は、その中でも極めて完成度が高く、読者を唸らせる展開でした。
伏黒父と真希の天与呪縛の差
呪術廻戦73話では、伏黒甚爾と禪院真希という、「天与呪縛」を持つキャラクター同士の比較が注目されました。
同じように呪力を持たずして肉体の強化を得た二人ですが、その実力差は明白です。
それは単に戦闘経験の差だけではなく、天与呪縛の質や身体能力にも由来していると感じられました。
身体能力の差と呪霊への耐性
伏黒父は、呪霊の攻撃をまともに受けても戦闘を継続できるタフさを誇ります。
耳を噛みちぎられるような攻撃を受けても平然と戦いを続ける様子は、まさに“人間兵器”というべき存在です。
一方の真希は、同じ天与呪縛を持ちながらも、呪霊の一撃で戦闘不能になる場面も多く、タフネス面では伏黒父に劣っているように見えます。
真希との比較で見える甚爾の異常性
この差は、単なる訓練不足や経験の差では説明がつかない部分があります。
伏黒父の肉体は、単なる呪力ゼロの代償として得られたレベルを超えており、“天与呪縛の完成形”と言っても過言ではないでしょう。
また、五感の強化や状況把握能力など、呪術戦に必要なスキルが自然と備わっており、本能的に呪術界のルールを超えているとすら感じさせます。
一方で真希も今後の成長次第では、伏黒父に匹敵する存在になり得るとも思わせる描写が、読者の期待を煽ります。
この描写により、呪力に頼らず戦う者たちの限界と可能性が示され、呪術廻戦のテーマ性の深さが再認識される回でもありました。
伏黒父の正体が確定し物語は新展開へ
第73話の終盤で、これまで謎に包まれていた伏黒甚爾の正体が、ついに明らかになりました。
彼が伏黒恵の父親であることが明確に示され、物語は一気に次のフェーズへと突入していきます。
それは同時に、呪術廻戦という作品が描く「親子」「血統」「呪い」の本質に踏み込む展開の始まりでもあります。
息子への示唆と「親に恵まれた」発言の意味
伏黒父は夏油に対して、「長生きしたければ、自分たちが呪術の使えない俺に負けたことを忘れるな」と告げます。
その言葉には、単なる強さの誇示以上に、“呪術に頼る者たちへの皮肉”が込められていました。
そして続けて語った「親に恵まれたお前らが」という一言が、伏黒父自身の人生や、息子・恵への間接的な示唆として強く響きます。
今後の物語への伏線となる終盤の描写
甚爾が自ら「伏黒」と名乗る描写は、このキャラが“ただの戦闘狂”ではないことを印象づけるものでした。
ラストでは、彼自身も「自分の発言に何かを悟ったような描写」があり、恵という存在への自覚が芽生えていることを感じさせます。
また、このシーンは今後の親子対決、あるいは親子再会の伏線としても非常に重要です。
禪院家という呪術界の歪んだ家系に生まれながら、自分の価値を「力」で証明してきた甚爾の過去が、今後の展開に大きく影響を与えることでしょう。
物語はここで、過去編から再び現代へとつながる大きな転換点を迎えました。
「伏黒」という名をめぐる運命が、今後どう描かれていくのかに注目です。
呪術廻戦73話の感想とまとめ
呪術廻戦第73話は、伏黒甚爾という存在の強烈なインパクトと、呪術界のルールを逆手に取った戦術が光る一話でした。
従来の「呪力による戦い方」に対して、呪力ゼロでありながら圧倒するキャラクターの登場は、読者に強い衝撃を与えたと言えるでしょう。
同時に、夏油の呪霊操術や術式の応酬によって、呪術戦の奥深さも存分に堪能できる内容となっていました。
伏黒父の圧倒的存在感
伏黒父は、単なる肉体派のキャラクターにとどまらず、戦況の読み・戦術・応用力においても群を抜いた存在です。
また、武器庫呪霊との連携や、天逆鉾による術式無効化など、呪術を使えない代わりに徹底して対抗手段を確保している姿勢に驚かされます。
彼の戦いぶりはまさに、呪術廻戦における“異物”であり、読者の価値観を揺さぶる存在です。
呪霊操術と簡易領域の詳細が鍵
夏油の呪霊操術は、一見万能に見えながらも、「術式を封じられる」というリスクが如実に描かれました。
また、口裂け女の簡易領域もユニークで戦術的な術式ではあるものの、実戦では使い所が難しいという課題も露呈しました。
これにより、術式に頼るだけでは勝てないという、呪術戦の“シビアさ”が強調された形となっています。
総じて、呪術廻戦73話は、アクション・設定開示・キャラ掘り下げが見事に融合した、シリーズ屈指の名エピソードでした。
伏黒父の台頭と正体の判明が、今後の展開にどのような影響を与えるのか、ますます目が離せません。
この記事のまとめ
- 伏黒父は呪力ゼロの天与呪縛持ち
- 呪術師の感知をすり抜ける透明性が強み
- 武器庫呪霊を使った戦術が非常に有効
- 夏油の呪霊操術の詳細が明らかに
- 強力な呪霊も伏黒父には通用しない
- 口裂け女の簡易領域を天逆鉾で無効化
- 真希と比べても伏黒父の能力は異常
- 伏黒父が恵の父であることが確定
- 親子に関するテーマが物語に影響
- 呪術廻戦の新たな展開への転換点


