アニメ『チェンソーマン』のOP映像は、ただのスタイリッシュな演出ではありません。
実はその中には、映画好きの原作者・藤本タツキの影響を色濃く受けた「元ネタ」や「パロディ」が数多く隠されています。
本記事では「チェンソーマン op 元 ネタ」をテーマに、元ネタとなった映画のシーンやその意味を徹底解説していきます!
この記事を読むとわかること
- 『チェンソーマン』OPに隠された映画オマージュの数々
- 主題歌「KICK BACK」に引用された元ネタと背景
- 映像や音楽を深く楽しむための注目ポイント
チェンソーマンOPに隠された元ネタはこれだ!
アニメ『チェンソーマン』のオープニング映像には、シンプルな演出の中に映画好きの原作者ならではの工夫が詰め込まれています。
とくに注目すべきは、その構図や演出が世界的な映画作品をオマージュしている点です。
ここでは、視聴者の心をつかんだOPシーンに隠された元ネタを、具体的な映画タイトルとともに解説します。
『レザボア・ドッグス』:スーツ姿の4人に注目
OPの冒頭、デンジ・マキマ・アキ・パワーの4人が黒いスーツで並んで歩くシーン(0:02〜0:08)は、まさにこの映画のアイコニックな冒頭シーンの再現です。
クエンティン・タランティーノの長編デビュー作である本作は、冷酷な犯罪者たちがスローモーションで歩く印象的なカットで幕を開けます。
チェンソーマンでは背景や人数が異なるものの、スーツの色味や構図が酷似しており、映画ファンなら一目でわかる演出となっています。
『悪魔のいけにえ』:ポチタとのシーンのホラー的構図
デンジが幼少期にポチタを抱きしめている墓場のシーン(0:09〜0:10)は、ホラー映画『悪魔のいけにえ』を思わせる構図です。
特に墓地という舞台設定、色彩のトーン、構図のとり方がそっくりで、ホラーの名作へのリスペクトが伺えます。
また、この作品の殺人鬼がチェーンソーを武器にしているという点でも、『チェンソーマン』との奇妙な一致を感じさせます。
『パルプフィクション』:岸辺の構図は完全一致
岸辺が銃を構えながら話すワンシーン(0:11)は、映画『パルプフィクション』の登場人物ジュールスを彷彿とさせます。
腰掛けた姿勢、背後の壁模様やソファの位置などが極めて一致しており、映像の細部まで忠実に再現されているのが特徴です。
このように、セリフがなくても雰囲気だけで作品を連想させる演出は、視覚的なオマージュの妙と言えるでしょう。
『ノー・カントリー』:暴力の魔人とアントンの重なり
0:12に登場する暴力の魔人がベッドに腰かける短いシーンは、『ノー・カントリー』の悪役アントン・シガーを彷彿とさせます。
姿勢や視線、アングルまでもがそっくりで、わずか数秒の中に込められた再現性の高さに感動すら覚えます。
特に、「暴力の化身」同士を重ねる構図は、演出的にも非常に意味深です。
まだある!チェンソーマンOPの映画オマージュ
チェンソーマンのOPには、前述の有名映画以外にも、視聴者を驚かせるような元ネタが巧妙に仕込まれています。
しかもそれらは、ただ似せているだけでなく、キャラの性格や物語性に深く結びついた演出となっている点が秀逸です。
ここからは、さらなる映画オマージュシーンについて紹介していきましょう。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』:アキとデンジの車内シーン
0:13〜0:14に描かれる、アキが左ハンドルの車を運転し、デンジが助手席に座るシーン。
この構図は、ハリウッド黄金期の裏側を描いた話題作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のワンシーンを想起させます。
特に、後部座席からの視点や窓の外の景色まで再現されており、アキとデンジの静かな関係性を印象づける演出となっています。
『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』:狭すぎる会議室
0:14〜0:15に登場する、異様に狭い会議室で椅子を引こうと四苦八苦するキャラクターたちのシーン。
このシュールな光景は、Z級カルト映画とまで言われる『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』からの引用です。
会議の緊張感が台無しになるような間抜けな動きは、チェンソーマン特有のブラックユーモアと絶妙にマッチしています。
『女優霊』:デンジとパワーの不気味な演出
0:15〜0:16で見られる、デンジが怯えた目でカメラを見る中、パワーがその背後で笑うシーン。
この場面は、ジャパニーズホラーの名作『女優霊』にそっくりです。
障子や部屋の暗さ、デンジのポーズまでもが一致しており、不気味さと笑いが共存する独特の空気感が醸し出されています。
『ジェイコブス・ラダー』:天使の悪魔の階段シーン
0:17の天使の悪魔が階段に腰掛けるシーンは、サイコスリラー映画『ジェイコブス・ラダー』からの引用です。
旧約聖書の「ヤコブの梯子」をモチーフにしたこの作品は、現実と幻覚の境界を曖昧にする世界観が特徴。
その幻想的な世界と、チェンソーマンの天使の悪魔の設定がリンクし、視覚的にも内容的にも高度なシンクロを実現しています。
OP楽曲「KICK BACK」にも元ネタが存在!
チェンソーマンのOP映像に加えて、主題歌「KICK BACK」にも驚きの元ネタが仕込まれています。
それは単なるリスペクトではなく、楽曲全体に独特の空気感を与える重要な要素として機能しています。
ここでは、その元ネタや背景、制作者の意図について深掘りしていきます。
モーニング娘。「そうだ!We’re ALIVE」の引用
「KICK BACK」の歌詞の中でも特に印象的なフレーズ「努力 未来 A Beautiful Star」は、モーニング娘。の楽曲『そうだ!We’re ALIVE』からの引用です。
この部分は原曲からそのまま引用されており、使用にあたってはつんく♂から正式に許諾を得たと報じられています。
当時モーニング娘。を何度も聴いていたという米津玄師の個人的な記憶と感性が、この引用に深みを与えているといえるでしょう。
米津玄師の直感が生んだ独特な世界観
米津玄師はこの引用について「言葉で説明できない。直感としか言いようがない」と語っており、感性に従った選択であったことが伺えます。
結果として、J-POPのアイドルソングとダークファンタジーの世界観が融合し、他にはない唯一無二の楽曲となりました。
完成した「KICK BACK」を聴いたつんく♂自身も、「才能の塊というのは本当に恐ろしい」とコメントしており、そのインパクトの強さを認めています。
チェンソーマン op 元 ネタをもっと楽しむために:まとめ
アニメ『チェンソーマン』のOPには、数々の映画オマージュや楽曲の引用が盛り込まれています。
それらを知ることで、映像や音楽の見え方が一変し、作品への理解がより深く豊かになります。
視聴者自身の解釈を楽しみながら、何度でも味わえるOPの奥深さに注目してみてください。
OP映像は映画愛の宝庫!見返すと新発見があるかも
一見ただのスタイリッシュな映像に見えるチェンソーマンのOPも、知識があればその見え方はまるで変わってきます。
タランティーノ作品をはじめとする名作映画の数々が引用されており、ファンにとっては“探しながら観る”楽しみがあります。
OPを繰り返し視聴することで、新たな元ネタや意味を発見できるかもしれません。
楽曲の歌詞や演出にも隠されたメッセージが多数
主題歌「KICK BACK」もまた、ただのタイアップソングではなく、作品世界と密接に結びついた表現がされています。
モーニング娘。の楽曲フレーズの引用や、米津玄師の直感的な選曲が融合した結果、視覚と聴覚の両面から楽しめるOPが誕生しました。
今後も視点を変えて観ることで、新たな「発見」や「気づき」が得られるはずです。
この記事のまとめ
- 『チェンソーマン』OPは映画オマージュの宝庫
- 『レザボア・ドッグス』など有名作の再現シーン多数
- 構図や色彩まで忠実な演出に注目
- 米津玄師の「KICK BACK」にも元ネタあり
- モーニング娘。の歌詞を引用した背景も紹介
- 視聴者の映画知識で楽しみが倍増
- 細部まで練られた映像・音楽表現の奥深さ