「ダンダダン」に登場する鬼の部賀(ベガ)は、一見モブのように見えながら、実は物語に深く関わる重要キャラクターです。
彼の正体やズマとの関係、驚異的な強さと切ない過去は、多くの読者に強い印象を与えています。
本記事では、鬼の部賀(ベガ)のプロフィール、正体、登場回、そしてズマとの絆について詳しく解説します。
この記事を読むとわかること
- 鬼の部賀(ベガ)の正体と壮絶な過去
- ズマとの深い絆と再生のドラマ
- 超常存在と戦える驚異の実力と登場回
鬼の部賀(ベガ)の正体とは?ズマとの絆に隠された真実
鬼の部賀(ベガ)は、一見ただの警官に見えながら、物語の核心に関わる人物として描かれています。
その正体は妖怪の力を宿した不良少年・ズマ(頭間雲児)の里親であり、彼の再生に深く関与している存在です。
この章では、部賀がズマを引き取るに至った背景と、その関係性の中にある“親”という立場の覚悟について解説します。
ズマは父を過労死で、弟を事故で、そして母を自殺で亡くした、過酷な過去を背負った少年でした。
心の拠り所を失い暴走した彼は、傷害事件を起こして少年院へ送致されます。
そんなズマを取り押さえたのが、神越交番に勤める鬼の部賀です。
部賀はその場でズマの境遇に心を痛め、社会から見放されかけていた彼に救いの手を差し伸べました。
少年院から出たズマを自宅に引き取り、自らの子として育てる決意を固めます。
当初ズマは反発し、心を開くことはありませんでしたが、部賀の一貫した誠実さと厳しさが、徐々にズマの心を動かしていきます。
鬼の部賀が見せた“親”としての覚悟
鬼の部賀にはかつて家族がいましたが、理不尽な暴力によって妻と娘を一度に失った過去があります。
その痛みを抱えながら、再び誰かを“家族”として受け入れるのは、並大抵の覚悟ではできません。
にもかかわらず、彼はズマに対して深い理解と責任を持って向き合いました。
ズマに対して「お前には負けてほしくない」と言い切る姿勢は、自分の苦しみさえも誰かを救う力に変えようとする強さの象徴です。
ただの保護者ではなく、心からズマに向き合う姿勢は、鬼の部賀を「正義の人」として印象づける所以でもあります。
そしてその姿勢こそが、ズマの更生に繋がる希望となったのです。
鬼の部賀(ベガ)の強さは人間離れしている?
鬼の部賀(ベガ)は霊力や超能力を持たない、いわば“普通の人間”です。
それにもかかわらず、作中では妖怪や異能力者たちと互角に戦える存在として描かれ、多くの読者に衝撃を与えました。
この章では、彼がどのようにしてその圧倒的な強さを発揮しているのかを解説します。
格闘技の達人としての実力
鬼の部賀は警察界隈では名の知れた格闘技の達人であり、その戦闘スタイルは非常に洗練されています。
鍛え抜かれた肉体と徹底的に鍛錬された技術によって、超常的な存在にも立ち向かうことが可能です。
例えば、セルポ星人(六郎)との殴り合いでも、全く臆することなく互角に渡り合っていました。
彼の戦闘力は、特殊能力こそないものの、“人間の限界を超えた強さ”として描かれており、その姿は多くの読者に感銘を与えています。
まさに“普通の人間”の枠の中で、最強格と言っても過言ではありません。
超能力や霊力なしでも戦える理由
鬼の部賀には、霊力も妖力も、ハイテク装備も存在しません。
それでも戦えるのは、自らの信念と実力を磨き上げてきた努力の結晶があるからです。
彼は一切の甘えを許さず、己の肉体と精神だけを武器として戦場に立ちます。
ただし、完全無敵というわけではなく、川に流されて溺れるなど、肉体的には限界のある“普通の人”である点も描写されています。
この“強くても完璧ではない”という設定が、彼の人間味をさらに際立たせ、物語にリアリティと深みを与えているのです。
鬼の部賀(ベガ)の初登場はいつ?登場回と活躍シーンまとめ
鬼の部賀(ベガ)は物語の序盤では目立たない存在でしたが、後のエピソードで一気に重要キャラへと昇格します。
彼の初登場シーンや再登場の際の活躍は、読者に強い印象を残すものとなりました。
ここでは、部賀がいつ、どのようにして登場したのか、そしてどのエピソードで本格的に物語へ関わるようになったのかを整理していきます。
オンブスマン編での初登場(123話)
鬼の部賀が初めて登場したのは、第123話「オンブスマン編」での神越交番のシーンでした。
このときは、委員長が届けた「オカルンのゴールデンボール」を受け取りに来た際に応対する、いわばモブ警官の立ち位置です。
当初の印象は厳めしいというよりは、どこか怪しげで緩い雰囲気の中年警官といったものでした。
しかしその存在は、後に重要な布石となっていたことが明らかになります。
このエピソードではまだ名前も明かされておらず、読者の多くも気に留めていなかったキャラだったのです。
呪行李編での再登場とバトルの見どころ
本格的に彼が物語に関わり出すのは、第130話以降の「呪行李(のろいごおり)編」です。
この時、オカルンとモモがターボババアを“落とし物”として交番に届けに行くことで、再び神越交番が舞台に。
ここで部賀はオカルンの顔をしっかり覚えており、以前とは打って変わって非常に厳しい態度をとります。
131話では、セルポ星人(六郎)によるハッキングをきっかけに、警官の通称が「鬼の部賀」であることが判明。
その後はオカルンたちと行動を共にし、呪行李の中でズマ=アンブレボーイと対峙することになります。
アンブレボーイの正体がズマであることに気づいた部賀は、動揺しながらもズマを止めるために戦う決意を固めます。
そして妖怪メルヘンカルタとの戦いでは、オカルンたちと共闘しながら見事に撃破。
この戦いを通して、鬼の部賀は単なる警官ではなく、ズマの“父”であり、“仲間”である存在として覚醒していきます。
「鬼の部賀(ベガ)」という名前の由来と意味
「鬼の部賀(ベガ)」という名前は、読者に強烈なインパクトを与える響きを持っています。
しかしその名の由来には、単なる異名以上の意味が込められており、キャラクターの性格や立ち位置にも深く関係しています。
この章では、「鬼の部賀」という名がどこから来たのか、またそれが何を象徴しているのかを掘り下げていきます。
ストリートファイターの「ベガ」との関係
「ベガ」という通称は、格闘ゲーム『ストリートファイター』シリーズに登場するボスキャラから着想を得たと考えられています。
ゲーム内のベガは“サイコパワー”を操る悪の総帥ですが、鬼の部賀はそのイメージとは正反対の正義の象徴です。
しかし、見た目の強面さや圧倒的な格闘能力という点では、確かに共通点が見られます。
また、作中では本名が明かされておらず、「鬼の部賀(ベガ)」というのはあくまで警察内や一部の人物が呼ぶ通称にすぎません。
このことが、彼の背景にある謎やミステリアスな雰囲気を一層引き立てています。
正義の象徴としての“鬼”の存在感
「鬼」という漢字には、単なる怪物という意味だけでなく、“非情なほどに強く、厳しい存在”というニュアンスも含まれています。
部賀のキャラクター性はまさにその象徴であり、情に厚くも、甘さを見せない正義の体現者です。
また、ズマにとっても「鬼の部賀」は、恐れと尊敬が混ざった“父”のような存在であり、その存在感は非常に大きなものとなっています。
このように「鬼の部賀(ベガ)」という名前には、戦闘力、信念、人格すべてを象徴する意味が込められており、彼がただの通称キャラではないことを物語っています。
名前から読み取れる背景までもが、鬼の部賀の魅力の一部なのです。
【ダンダダン】鬼の部賀(ベガ)とズマの関係や魅力を総まとめ
鬼の部賀(ベガ)というキャラクターは、ただ強いだけの存在ではありません。
その真価は、ズマとの絆を通じて描かれる“人間味”と“覚悟”にあります。
本章では、部賀の魅力をあらためて整理し、物語全体における彼の立ち位置と今後への期待についてまとめます。
人間味あふれるキャラクター性が魅力
鬼の部賀は、どこか不器用で、感情を大きく表に出すタイプではありません。
しかしその内には、深い慈愛と、他者の痛みに共感できる優しさを秘めています。
それは、ズマという問題児に対して決して見放さず、何度も向き合い続けた姿勢からも明らかです。
また、彼の戦闘シーンや毅然とした態度には、“守る者”としての強さがにじみ出ています。
誰かのために立ち上がる力、それが鬼の部賀の最大の魅力です。
今後の展開で鍵を握る存在となるか?
ズマの過去と立ち直りに深く関わった部賀は、今後の物語でも重要な役割を担うと考えられます。
とくにズマが物語の中でどのように成長していくか、その成長に鬼の部賀の影響がどれだけ大きく作用していくかは注目すべきポイントです。
また、部賀自身の過去がさらなる物語展開の伏線となる可能性もあります。
“普通の人間”でありながら異能力者たちと肩を並べる存在として、鬼の部賀が今後どんな活躍を見せてくれるのか。
読者の心に残る数少ない“大人のヒーロー”として、物語をより深く支えてくれる存在になるでしょう。
ズマとの関係性と合わせて、今後の展開にも大きな期待が寄せられます。
この記事のまとめ
- 鬼の部賀はズマの里親であり再生の鍵を握る存在
- 霊力なしでも異能力者と渡り合う格闘家警官
- 家族を失った過去が“正義”への原動力に
- 初登場は123話、物語後半で重要キャラへ昇格
- 名前の由来はストリートファイターのベガから
- 人間味と信念が魅力の“大人のヒーロー”