漫画『ダンダダン』の第7巻では、ジジに憑依した邪視を巡る騒動が本格化します。
邪視を祓うための儀式「囃子」や、ターボババアによる特訓、オカルンとモモ、ジジの複雑な関係性がドラマチックに描かれています。
この記事では『ダンダダン』7巻のネタバレを含みながら、登場人物たちの成長や物語の核心に迫る展開を徹底解説します。
- 『ダンダダン』7巻の邪視編の展開と祓いの儀式の詳細
- ジジ・モモ・オカルンの関係性と心の葛藤
- ターボババアの特訓と今後の成長への布石
ジジは邪視を祓えるのか?7巻の最大焦点はここ!
ジジの体に憑依した邪視の存在は、『ダンダダン』7巻を通して物語の中心に位置しています。
読者としては「果たして邪視は祓えるのか?」「ジジは元に戻れるのか?」という問いが頭をよぎるでしょう。
本章ではジジの変化と対処法、そして本人の葛藤について掘り下げます。
お湯で戻る?ジジの変化と対処法
7巻冒頭、第50話では冷水に触れると邪視に変身し、お湯をかけるとジジに戻るという奇妙な現象が判明します。
これは物理的かつ明快な対処法のようでいて、実際には日常生活での制約が非常に大きく、綾瀬邸が破壊されるほどの暴走を招きました。
ターボババアの見解によると、邪視は山の怪=神のような存在であり、霊力の高いジジは最高の器だとされます。
つまり、単なる除霊では済まない難題であり、この問題の根深さが浮き彫りになります。
ジジの葛藤と「祓うこと」への疑念
ジジの身体から邪視を祓うための儀式がいよいよ行われようとする中、ジジ自身が「邪視を祓わないで」と懇願する場面が登場します。
これは単なる混乱ではなく、邪視とジジとの間に芽生えた奇妙な共存意識や、もしくは邪視自身がジジを装って発言している可能性も含んでいます。
さらに、モモがジジに触れた瞬間に彼の内面世界の一部が流れ込むなど、精神的な結びつきの描写も加わり、単なる「悪霊退治」とは一線を画すストーリー展開になっています。
このように、祓うことそのものが善とは限らないという問いを投げかけてくる点が、7巻の大きな見どころとなっています。
囃子(はやし)登場!祓いの儀式とその効果
ジジに憑依した邪視を祓うために呼ばれたのが、ヘビメタ風の集団「囃子(はやし)」です。
その風貌は一見ただの不審者集団のようにも見えますが、彼らは本物の祓い手であり、儀式を行うことで物語の核心に迫ります。
「囃子」の登場は、7巻の展開において最も重要な転換点のひとつです。
ヘビメタ風の「囃子」が鍵を握る?
第52話で突如登場した「囃子」は、ヘビメタ系の衣装を纏った4人組。
彼らの登場によって、ただの除霊や霊障ではなく、音楽・リズムを媒介にした儀式という特異な要素が導入されました。
これは『ダンダダン』らしいユニークな設定であり、戦いの舞台も精神性の高いものへと変化していきます。
従来の除霊とは一線を画すスタイルに、読者の期待も大きく高まりました。
祓いの儀式中に起きたジジの異変とは
祓いの儀式が始まると、ジジは激しく抵抗を示し、「祓うな」と叫びながら暴走します。
その様子からは、すでにジジの内部に邪視との何らかの精神的な結びつきが生まれていることがうかがえます。
さらに、モモの超能力によって抑え込まれた際には、モモの頭の中にジジの記憶らしき光景が流れ込む描写もありました。
この儀式は単なる霊的な排除ではなく、精神の深層に入り込む危険な行為であることが示唆されており、7巻でも非常に緊迫した場面のひとつです。
ジジ、モモ、オカルンの三角関係にも注目
『ダンダダン』7巻では、単なるバトルだけではなく、キャラクター同士の感情の機微にも大きな見どころがあります。
とくにジジ、モモ、オカルンの三人の関係性には、友情と恋心、そして葛藤が交錯し、物語に深みを与えています。
三角関係的な描写は控えめながらも、それぞれの内面に確かな変化が現れており、読み応えは抜群です。
モモを守れなかった悔しさがオカルンを変える
ジジに憑依した邪視が暴走し、モモに危機が迫ったシーンでは、オカルンが何もできなかった無力感に強く苛まれます。
結果として、彼は「もっと強くなりたい」と決意し、ターボババアのもとでの修行を志願します。
これはただのパワーアップ展開ではなく、大切な人を守れなかった悔しさから来るリアルな感情であり、オカルンの人間性をより鮮明にしています。
7巻はオカルンの成長の萌芽がはっきりと現れる巻でもあるのです。
感情の交差が描く、成長と絆のドラマ
ジジはモモに対して特別な感情を抱いているような描写があり、それは憑依されている状態でさえも揺らいでいません。
一方、オカルンとモモの間にはすでに深い信頼関係があり、軽いラブコメ的なやり取りも随所に見られます。
この3人の関係は、単なる恋の争奪戦というより、人として誰を想い、どう関わるかというテーマを丁寧に描いているのが特徴です。
読者としては誰を応援するか感情移入せずにはいられない展開であり、今後の三人の関係性からも目が離せません。
愛羅とターボババアの特訓が熱い!
7巻後半では、これまでやや脇役的だった愛羅(あいら)が本格的に物語の中心に絡み始めます。
オカルンの「強くなりたい」という想いに共鳴し、ターボババアのもとでの特訓に参加する流れは、彼女自身の成長を描くきっかけにもなっています。
その舞台はなんと、夜の学校の音楽室という奇妙なロケーション。
愛羅が合流して強化訓練スタート
オカルンがターボババアのもとで修行に向かう姿を、愛羅はこっそり尾行していました。
その流れで偶然にも強化訓練に合流することになり、結果的に彼女もバトルの主戦力に加わる布石が打たれます。
これまでクラス内で浮いていた愛羅にとって、仲間として行動する初のチャンスであり、ここから彼女の見せ場が一気に増えていきます。
オカルンとの連携やバトルへの真剣な姿勢には、彼女なりの変化と決意が見て取れます。
音符と呪いが飛び交う「交響曲第6番」回の熱量
特訓の舞台である音楽室では、突如として有名音楽家の霊が出現し、戦いが始まります。
中でも印象的なのは、ベートーベンを彷彿とさせる霊が「交響曲第6番」と叫ぶと同時に、室内が田園風景へと変貌する描写。
音符が爆弾のように飛び交い、霊的な攻撃とリズムに乗ったアクションが融合した戦闘シーンは、まさに『ダンダダン』らしい演出です。
愛羅のリズム感と機転が光る一方、オカルンはリズムを掴めず苦戦し、ターボババアに叱られるという展開も、シリアスとギャグの絶妙なバランスを実現しています。
『ダンダダン』7巻ネタバレのまとめと次巻への期待
7巻では、邪視という圧倒的存在を軸に、ジジ・オカルン・モモ・愛羅といった主要キャラたちの関係性や成長が描かれました。
ただし、読者が期待していた邪視編の完結には至らず、今後への布石が詰まった巻とも言えます。
本章では、巻末時点での状況と、次巻以降の展開への期待について触れていきます。
邪視編の完結はまだ先?7巻では布石が中心
7巻ではジジと邪視の問題が一応の区切りを見せつつも、根本的な解決には至っていません。
ジジ自身も邪視との共存や抑制に向けて努力を始めており、「祓えば全て解決」とは言い切れない展開が続いています。
また、星子の火傷やモモの負傷といった描写から、精神面だけでなく物理的な代償も強調され、祓いのリスクも浮き彫りにされました。
物語は収束へ向かうというより、より深い世界観の構築へと進んでいる印象です。
ターボババアの特訓が鍵を握る今後の展開とは
7巻後半では、オカルンと愛羅による実戦形式の特訓が始まり、まるで新章の幕開けのような雰囲気を漂わせています。
ターボババアは初期の強敵という印象から一転、今では頼れる師匠的存在となっており、物語のバランサーとして重要な役割を担っています。
オカルンの成長、愛羅の台頭、ジジの内なる変化——これらが複雑に絡み合い、次巻でどのように爆発するかが大きな見どころです。
バトル・ギャグ・感情描写の三拍子がそろった『ダンダダン』、次巻にもますます期待が高まります。
- ジジに憑依した邪視が7巻の核心
- お湯で戻る体質や祓いの儀式が描かれる
- ジジ自身の葛藤と共存への迷いも重要
- ヘビメタ風「囃子」による祓いの登場
- モモとオカルン、ジジの複雑な感情が交錯
- 愛羅の参戦と特訓で戦力強化が進行
- 交響曲第6番で描かれる異色バトルが見どころ
- 7巻は邪視編完結に向けた重要な布石