鬼滅の刃の舞台シリーズ第5弾となる、舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里は、原作の刀鍛冶の里編をどのようにステージ上で表現しているのでしょうか。
実際に観劇すると、可動式の足場とパルクールを生かしたアクション、無限城を表現する映像、ミュージカルらしい歌唱など、舞台ならではの演出に多くの見どころがありました。
この記事では、舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里を観劇した感想を中心に、キャストや演出、座席からの見え方、上演時間など、観劇前に知っておきたい情報もまとめて紹介します。
この記事を読むとわかること
- 舞台「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編の見どころと観劇した感想!
- キャストの演技・アクション・映像演出・歌唱シーンの魅力
- 公演日程や上演時間、銀河劇場3階ボックス席からの見え方
鬼滅の刃の舞台「其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里」はアクションと映像演出が見どころ!観劇した感想
舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里を観劇して、私がもっとも強く感じたのは、刀鍛冶の里編の目まぐるしい戦闘を、舞台ならではのアクションと映像で見事に表現していることでした。
可動式の足場を使ったスピーディーな場面転換やパルクールを取り入れたアクションに加え、無限城では映像ならではの仕掛けも用意されており、原作やアニメとは違う「生の舞台だからこそ味わえる鬼滅の刃」になっています。
さらに歌唱シーンも想像以上に充実していて、2.5次元舞台としてだけではなく、アクション、芝居、映像、音楽が一体になった正統派のミュージカル作品として楽しめたのも印象的でした。
可動式の足場とパルクールで刀鍛冶の里の激しい戦いを表現
刀鍛冶の里編は、炭治郎たちが一か所でひとりの強敵と戦い続ける物語ではなく、炭治郎や禰豆子、不死川玄弥、時透無一郎、甘露寺蜜璃がそれぞれ異なる場所で戦うため、舞台化するにはかなり難しいエピソードだと思います。
舞台ではその難しさを逆手に取り、複数の可動式の足場を次々と組み替えることで、刀鍛冶の里のさまざまな場所をスピーディーに表現していました。
大がかりなセットを毎回交換するのではなく、同じ足場の位置や高さ、向きを変えることで場所が切り替わっていくので、激しい戦闘のテンポを止めることなく物語が進んでいきます。
特に印象に残ったのが、この足場とパルクールを組み合わせたアクションです。
キャストが高低差のある足場を駆け上がったり、離れた場所へ飛び移ったりするため、平面的な殺陣だけでは生まれにくい立体感があり、舞台全体を使って鬼と鬼殺隊が追いかけ合っているような躍動感が生まれていました。
アニメであればカメラワークや作画によって表現できるスピード感を、生身の俳優の身体能力と舞台装置の動きで見せているところは、舞台版ならではの面白さだと感じます。
また、半天狗の分裂体など複数の敵が登場し、同時進行で戦いが展開していく刀鍛冶の里編では、観客が「今どこで誰が戦っているのか」を見失いやすくなりそうですが、足場の位置や照明、キャストの動線によって場面が整理されているため、思った以上に状況を追いやすかったです。
単純に派手なアクションを見せるだけではなく、複雑な原作の戦闘を観客にわかりやすく伝えるための舞台装置として可動式の足場が機能している点も、この作品の大きな見どころだと思いました。
次々と状況が変化する刀鍛冶の里編だからこそ、このスピード感のある演出との相性はかなり良かったです。
橋本祥平演じる竈門炭治郎のアクションと演技に注目
今回の舞台で特に注目したいのが、竈門炭治郎を演じた橋本祥平さんです。
当初、炭治郎役として出演予定だった阪本奨悟さんに代わって橋本祥平さんが炭治郎を演じ、橋本さんが予定されていた憎珀天役には糸川耀士郎さんが代役として出演する形となりました。
そうした状況を知ったうえで観ると、急きょ炭治郎役を担ったとは思えないほど完成度の高い芝居とアクションに驚かされます。
橋本祥平さんの炭治郎で、とりわけ目を引いたのは身体能力の高さでした。
序盤から高低差のある足場を軽快に移動し、助走をほとんどつけずに距離のある足場へ飛び移る場面もあり、パルクールを多用する今回の演出と非常に相性が良かったです。
刀を使った殺陣だけを見るのではなく、足場への飛び乗りや着地、そのまま次の攻撃につなげる一連の動きまで追ってみると、炭治郎が戦場を駆け回っている感覚をより強く味わえます。
一方で、アクションだけではなく炭治郎らしい人物像もしっかり伝わってきました。
炭治郎は非常に優しい性格でありながら、家族や仲間を守るためには決して退かない芯の強さを持っていますが、橋本さんの芝居からも、その柔らかな雰囲気と戦闘時の力強さの両方を感じられました。
普段の穏やかな炭治郎と、鬼を前にしたときの必死さとの切り替えがあることで、激しい戦闘シーンにも感情が乗り、単なるアクションショーではないドラマとして楽しめます。
刀鍛冶の里編では炭治郎が戦い続ける場面も多く、台詞、殺陣、移動、歌唱を並行してこなさなければならないため、舞台上で求められる運動量はかなり大きく見えます。
そのなかでも最後まで炭治郎として物語を牽引していく姿には説得力がありました。
橋本祥平さんを以前から知っている人はもちろん、今回初めて舞台上の姿を見る人にも、炭治郎の芝居だけでなく、足元や身体全体を使ったアクションまで注目してほしいと思います。
黒死牟・童磨ら上弦の鬼が登場する無限城の映像演出も見どころ
舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里では、刀鍛冶の里で繰り広げられる戦いだけでなく、鬼舞辻無惨によって上弦の鬼たちが集められる無限城のシーンも大きな見どころになっています。
上弦の壱・黒死牟を加藤和樹さん、上弦の参・猗窩座を蒼木陣さん、上弦の弐・童磨を浦井健治さんが担当し、黒死牟・猗窩座・童磨は映像出演という形で無限城に登場します。
映像出演と聞くと舞台上での存在感が弱くなるのではと思うかもしれませんが、実際には無限城という特殊な空間だからこそ映像との相性がよく、かなり印象に残る場面になっていました。
無限城のシーンでは、舞台上に配置された複数の面へ上弦の鬼たちの姿が映し出され、現れては消え、別の場所へ移動するという演出が使われています。
上下左右の感覚そのものが狂っているような原作の無限城を、建物を実際に大規模に動かすのではなく映像によって表現しているため、どこから鬼が現れるかわからない無限城特有の不気味さがよく伝わってきます。
映像を単なる背景として使うのではなく、舞台装置の一部として登場人物の位置そのものを変化させているように見せているところが面白いポイントです。
さらに、黒死牟役の加藤和樹さんと童磨役の浦井健治さんという、ミュージカルでも高い歌唱力で知られる俳優が配役されていることも大きな魅力でした。
舞台上に本人が立っていない映像出演でありながら、声と歌が加わることで上弦の鬼としての格が一気に伝わり、特に無惨を含めた上弦の鬼たちが集まる場面には独特の緊張感があります。
刀鍛冶の里の肉体的なアクションと、無限城の幻想的な映像演出の対比も鮮明で、ひとつの作品の中で異なる舞台表現を楽しめる構成になっていました。
歌唱シーンも充実した正統派ミュージカルとして楽しめる
舞台「鬼滅の刃」というと、どうしても最初に殺陣や特殊な舞台演出をイメージしがちですが、実際に観てみると想像以上に歌唱シーンが多く、ミュージカルとしての満足感もしっかりあります。
物語の途中に少し歌が挿入される程度ではなく、登場人物の感情や物語の流れを音楽によって表現する場面が随所にあり、アクション舞台でありながら、かなり正統派のミュージカルとして構成されていると感じました。
原作を知っている人でも、台詞だけで展開を追うのとは違った形で登場人物の心情に触れられるのが舞台版の面白さです。
特に上弦の鬼や無惨が関わる歌唱パートは、鬼たちの威圧感や異質さを表現する役割も果たしています。
黒死牟役の加藤和樹さん、童磨役の浦井健治さん、鬼舞辻無惨役の佐々木喜英さんといった歌唱力の高いキャストがそろっているため、鬼側のシーンになると音楽の迫力が一段階上がったように感じました。
「強い鬼ほど歌まで強いのでは」と思ってしまうほど、上弦の鬼たちの歌声には存在感があります。
一方で、歌が増えることによって戦闘のテンポが悪くなる印象はありませんでした。
激しいアクション、芝居、歌唱、映像演出が短い間隔で切り替わっていくため、むしろ約一本のミュージカル作品としてメリハリがあり、刀鍛冶の里編の濃密な物語を舞台の時間内にまとめるうえでも音楽が効果的に使われています。
原作やアニメの再現だけを期待するのではなく、「鬼滅の刃の物語を、生のアクションと歌で味わうミュージカル」だと思って観ると、この舞台ならではの魅力をより楽しめるはずです。
総合的に見ると、「其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里」は、可動式の足場を縦横無尽に使ったアクション、橋本祥平さんをはじめとするキャストの身体表現、無限城を描く映像、そして本格的な歌唱がバランスよく組み合わされた作品でした。
特に刀鍛冶の里編は戦闘の場所や相手が次々に変わるエピソードだけに、舞台ではどう表現するのだろうという疑問そのものが、観劇時の大きな楽しみに変わる作品だと思います。
原作やアニメをすでに知っている人でも、俳優が目の前で跳び、走り、刀を振り、歌うことで生まれる迫力は別物なので、舞台版ならではの「刀鍛冶の里」を楽しめました。
舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里のキャスト・会場・上演時間
舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里は、2025年4月に東京と兵庫で上演され、竈門炭治郎や時透無一郎、甘露寺蜜璃、不死川玄弥といった刀鍛冶の里編の中心人物に加えて、半天狗や玉壺、憎珀天、さらに映像出演の黒死牟・猗窩座・童磨まで登場する豪華なキャスト構成となっていました。
東京公演は天王洲 銀河劇場、兵庫公演はAiiA 2.5 Theater Kobeで行われ、上演時間は途中20分の休憩を含めて約2時間30分となっているため、これから映像配信やBlu-ray・DVDなどで作品を楽しむ場合にも、公演全体のボリュームを知る目安になります。
私は東京公演の会場となった天王洲 銀河劇場のような3層構造の劇場では、座席によって舞台の見え方が大きく変わる点も観劇前に知っておきたいポイントだと感じるので、ここでは主要キャストだけでなく、公演日程や上演時間、3階ボックス席から感じる舞台の見え方についてもまとめて紹介します。
竈門炭治郎や時透無一郎・甘露寺蜜璃など主要キャスト
舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里では、竈門炭治郎役として当初は阪本奨悟さんが出演予定でしたが、実際の公演では橋本祥平さんが代役として竈門炭治郎を演じ、橋本さんが演じる予定だった憎珀天役には糸川耀士郎さんが代役として出演する形となったため、このキャスト変更は作品を振り返るうえで押さえておきたいポイントです。
そのほか、竈門禰豆子役を髙橋かれんさん、時透無一郎役を下村未空さん、甘露寺蜜璃役を川崎愛香里さん、不死川玄弥役を内海太一さん、鋼鐵塚蛍役を宇野結也さんが務め、小鉄役は武井ダマセノ瑠珂さんと髙橋翔大さんのWキャストとなっており、刀鍛冶の里編で活躍する人物が舞台上にしっかりそろっているのが本作の特徴です。
鬼側では半天狗を風間由次郎さん、玉壺を川﨑優作さん、憎珀天を糸川耀士郎さんが演じ、鬼舞辻無惨役としてシリーズでもおなじみの佐々木喜英さんが出演しており、人間側と鬼側の双方に芝居・歌唱・アクションを担えるキャストが配置されているため、刀鍛冶の里編の激しい戦闘だけでなく、それぞれの人物の感情や鬼が持つ不気味さまで舞台上で楽しめました。
| 役名 | キャスト |
| 竈門炭治郎 | 橋本祥平(代役) |
| 竈門禰豆子 | 髙橋かれん |
| 時透無一郎 | 下村未空 |
| 甘露寺蜜璃 | 川崎愛香里 |
| 不死川玄弥 | 内海太一 |
| 鋼鐵塚蛍 | 宇野結也 |
| 半天狗 | 風間由次郎 |
| 玉壺 | 川﨑優作 |
| 憎珀天 | 糸川耀士郎(代役) |
| 鬼舞辻無惨 | 佐々木喜英 |
黒死牟・猗窩座・童磨は映像出演で登場
刀鍛冶の里編では冒頭の無限城で上弦の鬼が集結する場面も重要ですが、本作では上弦の壱・黒死牟を加藤和樹さん、上弦の参・猗窩座を蒼木陣さん、上弦の弐・童磨を浦井健治さんが担当し、この3人については舞台上への直接出演ではなく映像出演という形で登場していました。
映像出演と聞くと登場時間や存在感が控えめなのではと想像するかもしれませんが、無限城そのものが現実離れした空間であるため、むしろスクリーンや舞台美術と映像を組み合わせる方法との相性がよく、黒死牟や猗窩座、童磨が別々の場所に存在しているように見せることで、上下左右の感覚が曖昧な無限城らしい異質な空間を作り上げていました。
特に加藤和樹さんや浦井健治さんはミュージカル作品でも知られる俳優だけに、映像越しでも声と歌の存在感が大きく、蒼木陣さん演じる猗窩座も含めて上弦の鬼が一堂に会する場面には独特の緊張感があり、出演方法だけを見れば映像ですが、実際の観劇では映像そのものが無限城の舞台演出として組み込まれていると感じられる場面になっていました。
| 役名 | キャスト | 出演形態 |
| 黒死牟 | 加藤和樹 | 映像出演 |
| 猗窩座 | 蒼木陣 | 映像出演 |
| 童磨 | 浦井健治 | 映像出演 |
東京・兵庫の公演日程と会場をチェック
舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里の東京公演は、2025年4月11日から4月20日まで天王洲 銀河劇場で上演され、その後、兵庫へ会場を移して公演が続くスケジュールとなっており、東京公演の期間が約10日間と比較的コンパクトだったことから、観劇できる日程は限られていました。
兵庫公演は2025年4月25日から4月27日までAiiA 2.5 Theater Kobeで開催され、東京公演終了から数日後に兵庫公演が始まる日程だったため、本作の劇場公演全体として見ると2025年4月11日から4月27日までの約2週間にわたって上演されたことになります。
舞台「鬼滅の刃」は映像演出や高さのあるセット、激しいアクションを多用する作品なので、同じ内容でも劇場の大きさや客席との距離によって体感が変わりやすく、特に今回のように舞台全体を広く使って複数の場所で戦闘が同時進行する作品では、どの会場のどの位置から観るかによって注目しやすい演出も変わってくるのが舞台観劇ならではの面白さだと思います。
| 公演 | 期間 | 会場 |
| 東京公演 | 2025年4月11日~4月20日 | 天王洲 銀河劇場 |
| 兵庫公演 | 2025年4月25日~4月27日 | AiiA 2.5 Theater Kobe |
上演時間は休憩を含めて約2時間30分
舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里の上演時間は約2時間30分で、その中には途中20分間の休憩が含まれていますので、実際に劇場へ行く場合には開演時刻から終演まで約2時間半を見込み、さらに入退場やグッズ購入などの時間も加えて予定を立てておくと安心です。
約2時間30分と聞くとやや長く感じるかもしれませんが、刀鍛冶の里編では無限城から始まり、炭治郎たちの日常、半天狗と玉壺の襲撃、無一郎や蜜璃の戦闘など次々と展開が切り替わり、さらに歌唱とアクションも続いていくため、私としては内容の密度が高く、体感時間は数字ほど長く感じにくい作品でした。
また、途中に20分の休憩が用意されているのは観客にとってありがたく、前半の情報量やアクションを一度整理してから後半へ入れるうえ、トイレなども済ませられるので、長時間の観劇に慣れていない人でも比較的見やすい構成だと思いますが、公式案内では上演時間が前後する可能性も示されているため、終演後の電車や食事の予定には少し余裕を持たせておくのがおすすめです。
天王洲 銀河劇場の3階ボックス席からの見え方
天王洲 銀河劇場は1階から3階まで客席があり、上階の左右には舞台を斜め方向から見る形になる席もあるため、3階ボックス席では1階中央付近と比べて俳優の細かな表情を肉眼で追いにくい一方、舞台全体を上から見渡しやすく、今回のように高低差のあるセットを使う作品との相性は悪くありません。
「其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里」は可動式の足場を頻繁に動かしながら、複数のキャストが異なる高さでアクションを展開する場面が多いため、上階から見ると俳優一人だけを追うというよりも、誰がどこから現れ、どの足場へ移動し、舞台全体がどのように変化しているのかを把握しやすく、演出全体の構造を楽しみやすいことは3階席ならではのメリットだと感じます。
その反面、ボックス席は舞台正面ではなく左右寄りから見る位置になるため、座席の場所や演出によっては舞台の端、映像、セットの一部が見えにくく感じる可能性があり、俳優の表情を細かく見たい場合には双眼鏡があると便利ですが、刀鍛冶の里編の立体的なアクションや舞台全体の動きを楽しむという意味では、3階からの俯瞰した見え方にも独自の面白さがあります。
鬼滅の刃の舞台「其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里」の感想と見どころまとめ
舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里を観劇して特に印象に残ったのは、原作やアニメで描かれた激しい戦闘をそのまま再現しようとするのではなく、舞台でしかできない方法へ置き換えていたことです。
可動式の足場、パルクールを取り入れたアクション、映像、照明、音楽を組み合わせることで、刀鍛冶の里編ならではのスピード感を表現しており、原作やアニメを知っていても新鮮な気持ちで楽しめました。
さらにキャストの芝居や歌唱にも見せ場が多いため、「鬼滅の刃」が好きな人はもちろん、殺陣や2.5次元舞台、本格的なミュージカルが好きな人にもおすすめしたい作品です。
刀鍛冶の里編ならではの目まぐるしい戦闘を舞台演出で楽しめる
刀鍛冶の里編は、炭治郎たちと半天狗の戦いだけでなく、時透無一郎と玉壺、甘露寺蜜璃と憎珀天など複数の戦闘が並行して進み、さらに半天狗が分裂することで登場する鬼の数も増えていくため、シリーズの中でも特に舞台化する難易度が高そうなエピソードです。
しかし本作では、可動式の足場を次々と移動させ、キャスト自身も走る、跳ぶ、登るといった動きを繰り返すことで、戦場が絶えず変化する刀鍛冶の里編を表現していました。
セットを大きく入れ替えるために物語が止まるのではなく、舞台装置が動くこと自体が演出になっているので、場面転換まで戦闘の勢いの中に組み込まれているように感じられます。
また、舞台ではアニメのようにカメラを切り替えたり、CGでキャラクターを自由に動かしたりできませんが、その制約があるからこそ生身の俳優によるアクションの迫力が際立っていました。
高い足場へ駆け上がった直後に殺陣へ入り、さらに別の場所へ飛び移るといった動きを目の前で見ると、映像作品とは違い「本当にそこで動いている」という緊張感があります。
身体能力を生かしたアクションそのものが呼吸や血鬼術のスピード感を補っているので、派手な映像だけに頼らず「鬼滅の刃」らしい戦いを成立させている点が面白かったです。
一方、無限城など現実の舞台装置だけでは表現しにくい場面では映像を積極的に使っており、生身のアクションとデジタル演出を使い分けているところにも工夫を感じました。
何でも映像で表現するのではなく、俳優が実際に動くところと映像に任せるところが分けられているからこそ、それぞれの演出がより効果的に見えます。
原作やアニメとまったく同じものを見るというより、「刀鍛冶の里編を舞台という限られた空間でどう表現するのか」を楽しむこと自体が、本作最大の見どころのひとつだと思います。
キャストの演技・アクション・歌唱まで楽しみたい人におすすめ
舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里は、原作のストーリーを舞台で追いたい人だけでなく、俳優の芝居や身体表現、歌唱をまとめて楽しみたい人に向いている作品です。
特に今回の公演では、橋本祥平さんが竈門炭治郎役の代役を務め、橋本さんが出演予定だった憎珀天役を糸川耀士郎さんが代役として演じる変更がありましたが、そうした状況を感じさせない熱量でキャストが刀鍛冶の里の物語を作り上げていたことも印象に残りました。
炭治郎だけでなく、時透無一郎や甘露寺蜜璃、不死川玄弥など、それぞれに戦闘とドラマの見せ場が用意されているので、好きなキャラクターを追って観る楽しみもあります。
さらに、本作を単なるアクション中心の2.5次元舞台だと思って観ると、歌の多さと本格的なミュージカルらしい構成に驚くかもしれません。
キャラクターの心情を歌によって表現するだけでなく、黒死牟役の加藤和樹さん、童磨役の浦井健治さん、鬼舞辻無惨役の佐々木喜英さんらが関わる鬼側のシーンにも音楽的な見せ場があり、「鬼滅の刃」とミュージカルの両方を楽しめる作品として仕上がっています。
殺陣から歌へ、歌から芝居へと展開していくため、舞台作品そのものが好きな人にも見応えがある内容でした。
個人的には、原作やアニメでストーリーを知っている人ほど、舞台版を見比べてみるのがおすすめです。
展開を知っているからこそ、「この血鬼術をどうやって舞台で見せるのだろう」「この場面を生身の俳優がどう演じるのだろう」といった部分に集中でき、舞台ならではの工夫を見つける楽しさがあります。
アニメの迫力をそのまま求めるのではなく、生身の俳優だから生まれる緊張感や歌、舞台装置のアイデアを楽しみたい人には特におすすめです。
劇場での公演は2025年4月に終了していますが、公式サイトでは2026年3月から本作のレンタル配信が案内されており、劇場で観られなかった人にも作品を楽しむ機会があります。
映像であればキャストの表情や細かな芝居を確認しやすいので、劇場で観劇した人がもう一度振り返る場合にも違った発見がありそうです。
舞台「鬼滅の刃」が気になっているなら、アクション、映像演出、芝居、歌唱という舞台版ならではの魅力が詰まった「其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里」をチェックしてみてはいかがでしょうか。
この記事のまとめ
- 可動式の足場とパルクールで表現される、刀鍛冶の里の迫力ある戦闘!
- 橋本祥平演じる竈門炭治郎のアクションと演技に注目
- 黒死牟・童磨ら上弦の鬼が登場する無限城の映像演出も見どころ!
- 迫力のアクションだけでなく歌唱シーンも楽しめる正統派ミュージカル
- 主要キャストや東京・兵庫の公演日程、約2時間30分の上演時間を紹介
- 天王洲 銀河劇場の3階ボックス席から観劇した際の見え方もチェック
- 演技・アクション・歌唱を存分に楽しみたい人におすすめの舞台!


